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海老蔵、三宅健が語る「六本木歌舞伎」

海老蔵、三宅健が語る「六本木歌舞伎」

 左より、三宅 健、市川海老蔵、三池崇史

 2月22日(金)から東京、大阪、札幌の3都市で開催される「六本木歌舞伎」に出演の市川海老蔵、三宅 健、演出の三池崇史が、公演へ向けての思いを語りました。

 平成27(2015)年に始まった「六本木歌舞伎」。第三弾となる今回は、芥川龍之介の名作小説、『羅生門』を原作にした歌舞伎を上演します。

 

 初めの挨拶で、安孫子正松竹株式会社副社長は、海老蔵の「古典の継承とともに、新しい歌舞伎をつくっていきたい」という思いから、「今までにない歌舞伎をつくろう」と始まったという、「六本木歌舞伎」のスタートを振り返りました。三池の演出のもと、「異なるジャンルで時代を背負っている、代表的な俳優である二人の情熱がどう結びつくか」と期待を寄せます。

 

海老蔵、三宅健が語る「六本木歌舞伎」

 3度目の演出を勤める三池は、「たとえばこの紋付姿のように、普段味わえない経験をしながら、海老蔵さん、三宅さん、そして芥川龍之介さんと、同じ時間を過ごせることが幸せ」と、この面々で公演をつくり上げる喜びを表しました。「僕にとって歌舞伎とは、市川海老蔵そのもの」と語る三池は、海老蔵から感じる、「歌舞伎のなかに閉じこもるのではなく、歌舞伎役者として蓄えたものを増幅し、噴射するエネルギー」をお客様に伝えたい、と熱意を込めました。

 

それぞれの羅生門

 「これまでの第一弾、第二弾があったから、この第三弾を迎えられた」と、晴れやかな表情で語り出した海老蔵。「芥川の作品に挑み、三宅さん、監督とご一緒することで、どんな変化が起きるか」楽しみとし、「自分のなかの、いつも使っていない引き出しに気づけるような時間を稽古のなかで過ごし、舞台上でそれが具現化して、多くの方々に何かを感じていただけるような作品に」と、意気込みました。

 

海老蔵、三宅健が語る「六本木歌舞伎」

 配役の話になり、海老蔵が真っ先に出した役名は、原作で羅生門の楼上で死人の髪を抜く老婆。この役を「歌舞伎の古典にあるものを手本に」やっていきたいと話しました。また、「羅生門といえば、鬼の腕の話ですね」と、歌舞伎の『茨木』で、羅生門に出没する鬼、茨木童子を挙げて、その茨木童子の腕を切り落とした武将、渡辺綱を演じると明かしました。歌舞伎における羅生門の要素も、作品に盛り込まれるようです。さらに、六本木歌舞伎ではお馴染みの市川海老蔵という本人役に加え、「全部で4役の予定です」と、もう一つ、別の役を演じる可能性も示しました。

 

海老蔵、三宅健が語る「六本木歌舞伎」

 「人生のなかで、まさか歌舞伎に出演させていただくことになるとは考えもしなかった」と切り出した三宅。下人、そして宇源太の2役を演じます。「右も左も、何者かもわからない状態で歌舞伎に出演します。下人も、何者かわからない存在であるという意味で、今の自分と似ている」と、役へ自分なりの解釈を述べ、「無我夢中の境地で、稽古に挑みたい」と、気合いを入れました。

 

エゴイズムを描く

 会見中に何度も飛び出したのが、『羅生門』のテーマでもある、「エゴイズム」という言葉。海老蔵は台本を読んで、「三池監督が咀嚼したエゴイズムを、我々が表現していくということ」だと、感じたといいます。また、伝統を守っていく立場である歌舞伎俳優として、「歌舞伎は伝統文化だが、保守ばかりでなく、改革もするべき。守ればいい、と思うこと自体も、それこそエゴイズムなのではないか。新しいこと、守ること、両輪があってこそ伝統を守れると、私は思う」と、作品のテーマにかけて、自身の歌舞伎への思いを語りました。

 

 1月に新橋演舞場の公演を観劇し、海老蔵の客席全体を掌握するようなエネルギーが印象的だったという三宅。「海老蔵さんは非常にストイックな方という印象で、ご一緒できることがうれしい」と述べると、三宅のことを「デビューの頃から素敵だなと」思っていたという海老蔵は、共演の話を聞いて楽しみに感じた、と返し、互いに同じ舞台に立つことを喜んでいる様子がうかがえました。

 今回は、東京、大阪に加え、初の札幌公演も加わり、さらに多くの方々にお楽しみいただける機会が増えた「六本木歌舞伎」。2月22日(金)~3月10日(日)東京 EXシアター六本木3月13日(水)~17日(日)大阪 オリックス劇場、そして3月21日(木・祝)~24日(日)札幌 わくわくホリデーホールでの公演です。チケットの詳細は、それぞれの公演情報をご確認ください。

2019/02/05