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海老蔵が語る、新橋演舞場「初春歌舞伎公演」

海老蔵が語る、新橋演舞場「初春歌舞伎公演」

 来年1月3日(金)から始まる新橋演舞場「初春歌舞伎公演」に出演の市川海老蔵が、公演と出演演目について語りました。

新年にふさわしい華やかな演目

 5月に襲名を控え、海老蔵としては最後となる「初春歌舞伎公演」。7年連続で出演となる今回は昼夜合わせて4演目に登場します。「古典を受け継ぐ演目もあり、新しいことに挑戦する意欲もある。子どもたちのことも考え、後進の指導と、自分がやっていくべきことをきちんとやっていく」と本公演への意気込みを見せました。

 

 まず昼の部で登場する『御存鈴ヶ森』では、幡随院長兵衛を初役で勤めます。「成田屋として避けて通れない役」であり、「先輩に教えていただき演じることは非常に大事なこと。直接教わったとおりに演じられれば」と、期待をにじませます。

 

 続く演目は秋元康氏が作、演出を勤める新作歌舞伎 NINJA KABUKI『雪蛍恋乃滝(ゆきぼたるこいのたき)』。以前から交流があったという海老蔵は、「さまざまなことを演出されている方ですので、そのなかでぜひ一度歌舞伎に対して何かやってもらえないでしょうか、という話をずっとしていた」ことがきっかけで今回の新作歌舞伎の上演に繋がったとのこと。注目される内容について、多くは語らなかったものの、「イメージとしてはロミオとジュリエットのような雰囲気。秋元さんが美術も照明も外国の方をお招きしてくださるので、どういったことになるのか、私も楽しみです」と述べ、ますます演目への期待が高まります。

  

成田屋記念すべき年のはじまりは親子共演から

 今回の「初春歌舞伎公演」にも長女市川ぼたんと長男堀越勸玄が出演し、昨年に引き続き海老蔵とのそれぞれ親子共演が実現します。今年の8月に四代目市川ぼたんを襲名した長女麗禾とは、新歌舞伎十八番である『雪月花三景』を、新しく舞踊仕立てにつくり直して挑戦するという海老蔵。「歌舞伎の舞踊で、古典らしいけど、観たことのない形をつくろう、という話をちょうど打合せしている最中です」と構想を明かしました。報道陣の囲み取材に登場したぼたんは「市川ぼたんでございます。夜の部で父と共演させていただきます。どうぞよろしくお願いします」と、父との共演に笑顔を見せました。

 

 また、今回新橋演舞場の舞台を踏むのが2度目の勸玄。『神明恵和合取組』で「又八を倅がやるのは今しかない。そのような機会があるときにやらせていただけるというのは、親としてはうれしいです」と本音をのぞかせながらも、「彼は彼で一所懸命やるでしょうから、又八としてやるべきことをしっかりやってもらえればいいと思います」と、語りました。勸玄も、「又八を勤めさせていただきます。どうぞよろしくお願いします」と元気よく挨拶しました。

  

 この日はちょうど海老蔵の誕生日でもあり、会場にはサプライズとしてバースデーケーキが登場。襲名に向け、成田山新勝寺で修行を終えたばかりということもあり、「来年は大きなお役目もごさいますから、市川團十郎白猿となるということは、やはり歌舞伎界並びに私自身にとりましても、日本文化に関しても、ひとつ大きなものととらえないといけない。今まで以上に責任が出てくるかもしれませんが、責任があるからといって何もできない、というのでは困りますから、自由にできるようになるくらい、懐が深い役者になっていきたい」と締めくくりました。

海老蔵が語る、新橋演舞場「初春歌舞伎公演」

 左より、堀越勸玄、市川海老蔵、市川ぼたん

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 新橋演舞場「初春歌舞伎公演」は、2020年1月3日(金)から24日(金)までの公演。チケットは、チケットWeb松竹チケットホン松竹で販売中です。

2019/12/12