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令和元年度「大谷竹次郎賞」選考結果のお知らせ

 12月26日(木)、第48回令和元年度 「大谷竹次郎賞」の選考結果が発表され、『月光露針路日本(つきあかりめざすふるさと) 風雲児たち』と『風の谷のナウシカ』が大谷竹次郎賞を、『本朝白雪姫譚話』が奨励賞を受賞しました。

 大谷竹次郎賞とは、その年の1月から12月までの公演で「歌舞伎俳優によって上演された新作の歌舞伎および歌舞伎舞踊の脚本を対象とし、娯楽性に富んだ優れた歌舞伎脚本に贈る賞」です。

 

 今回、大谷竹次郎賞を受賞した『月光露針路日本 風雲児たち』は、6月に歌舞伎座で上演。みなもと太郎による漫画「風雲児たち」を原作としています。三谷幸喜が書き下ろした歌舞伎が、歌舞伎座で上演されたのは初めてのこと。「それぞれの登場人物を個性的に描くとともに、歌舞伎の手法や独創的な趣向を用い、スケールの大きな作品に仕立てた」ことが、受賞の理由となりました。

 

 今月、新橋演舞場で上演された『風の谷のナウシカ』については「宮崎駿の描いた広く深い世界観を損なうことなく、さまざまなテーマを含んで複雑に絡み合う長大な原作全7巻を、歌舞伎の古典的な表現で昼夜通しの脚本にまとめあげた」として、丹羽圭子と戸部和久の作品が評価されました。

 

 また、奨励賞を受賞した『本朝白雪姫譚話』は、今月、歌舞伎座夜の部で上演された演目。歌舞伎の狂言作者である竹柴潤一にとって初めての作品で、「脚本としての完成度への評価とともに、今後の狂言作者による新たな作品の誕生への期待を込めて」賞が贈られました。

2019/12/27