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鴈治郎、愛之助、壱太郎が語る、大阪松竹座「歌舞伎特別公演」

鴈治郎、愛之助、壱太郎が語る、大阪松竹座「歌舞伎特別公演」

 左より、大阪府広報担当副知事もずやん、松井一郎大阪市長、吉村洋文大阪府知事、中村鴈治郎、片岡愛之助、中村壱太郎

 

 2022年9月8日(木)から大阪松竹座で始まる大阪文化芸術創出事業「歌舞伎特別公演」に出演の中村鴈治郎、片岡愛之助、中村壱太郎が、公演について語りました。

 新型コロナウイルスと共存しつつ、文化芸術活動の機会創出や鑑賞機会を提供、大阪の文化芸術活動の活性化を図ることを目的とする「大阪文化芸術創出事業」の第一弾となる「歌舞伎特別公演」。この事業の主催者である吉村洋文大阪府知事は、「文化芸術活動は人の心を豊かにしていくもの、大阪府市として応援していきたい」とアピールし、同じく主催者の松井一郎大阪市長は、「本事業は大阪の文化芸術活動の活性化を図るためのもので、今後も上方芸能、音楽、アートなど多彩なプログラムを行う予定」であると述べ、来場を呼びかけました。

 

鴈治郎、愛之助、壱太郎が語る、大阪松竹座「歌舞伎特別公演」

 

公演への熱い思い

 『傾城反魂香』で、市川猿之助のおとくと夫婦役を勤めるのが楽しみと話す鴈治郎。さらに、壱太郎と勤める『神霊矢口渡』について「前回勤めた際よりさらに練り上げて頓兵衛をつくっていきたいと思います」、『夏祭浪花鑑』は「夏の大阪でできるので、こってりとした夏祭を堪能していただきたい」と、それぞれの作品への意気込みを語りました。

 

 愛之助は『男女道成寺』について「女方と2役させていただきます。いつもの道成寺とは違った部分があり、楽しんでいただきたい」と、述べます。また『夏祭浪花鑑』で、鴈治郎が釣舟三婦を、愛之助が団七九郎兵衛と、初役となる徳兵衛女房お辰の2役を演じることについて、「久しぶりの女方です。しっかりと勤めます」と、気合を込めました。

 

 壱太郎は、「『男女道成寺』では愛之助さんとの息の合った踊りを観ていただきたいです」、また平成25(2013)年以来のお梶を勤める『夏祭浪花鑑』は「10年分の思いを役に詰め込みたいです」と語り、さらに『神霊矢口渡』については、「3年前に、国立劇場の鑑賞教室で勤めさせていただきました。若い世代にも伝わるもので、いつか必ず関西にもってきたい演目だった」と、明かしました。また、猿之助はビデオでメッセージを寄せ、「久しぶりに大阪で芝居できることを喜んでいます。非常に楽しみにしておりますので、一人でも多くの方にご覧いただきたいです」と、笑顔で呼びかけました。

 

鴈治郎、愛之助、壱太郎が語る、大阪松竹座「歌舞伎特別公演」

 

人生で絶対に必要なもの

 今もコロナ禍で、各劇場で対策を講じながらの公演が行われています。鴈治郎はコロナ禍で半年以上舞台に立てなかった時期に、エンタテインメントが本当に必要かを考えさせられたと振り返り、そのうえで「人間が生きるうえで絶対に必要なものであると信じています。この状況のなかで舞台に立てることは幸せです」と明言しました。そして大阪府市の事業として大阪松竹座で歌舞伎が打てる喜びと意義に触れながら、「この公演が毎年続き、万博に向け大阪が誇る芸術として発信していくきっかけになれば」と、願いを込めました。

 

鴈治郎、愛之助、壱太郎が語る、大阪松竹座「歌舞伎特別公演」

 

 愛之助は、コロナ禍で休止していた舞台が復活する際に、公演を行ってもいいのかと悩みながらも、幕が開いたときの拍手の大きさに感動したと話し、「やらせていただいてよかった、僕らにはお芝居することしかできません」と、思いを込めました。壱太郎も、「コロナ禍から再開した舞台の幕が開いた瞬間を忘れてはいけないと思って演じています。期待に応え、次につながることをやっていければ」と、力強く語りました。

 

 俳優たちの言葉を受け、吉村知事は、「文化芸術活動は、人の心を豊かに元気にする、人間にとってすごく大切なもの。短い期間ですが、盛り上げていきたい。コロナ対策をしっかりとりながら楽しんでいただきたい」とコメント。また、松井市長は、「今後も大阪で芸術、文化を大切にし、大阪のセールスポイントにしながら賑わいをつくっていきたい。大阪、日本の伝統文化を世界に発信していきたい」と話しました。

 大阪松竹座「歌舞伎特別公演」は、9月8日(木)~11日(日)までの公演。チケットはチケットWeb松竹チケットホン松竹で販売中です。

2022/08/08