ニュース
愛之助が語る、大阪松竹座「日本怪談歌舞伎」
2022年10月3日(月)から大阪松竹座で上演される「日本怪談歌舞伎(Jホラーかぶき) 貞子×皿屋敷」に出演する片岡愛之助が、公演について語りました。
▼
時空を越える物語
松竹座で「日本怪談歌舞伎(Jホラーかぶき)」と銘打ち上演される『時超輪廻古井処(ときをこえりんねのふるいど)』は、歌舞伎と、日本のホラークイーンの地位を確立する“貞子”との初めてのコラボレーションが注目を集めています。愛之助は「最初お話をいただいたときは、まさか僕が貞子を?とびっくりしました(笑)。歌舞伎の『播州皿屋敷』と、貞子のコラボレーションとなっています。時代が違う作品ですが、井戸をキーワードに、現代と過去、時代を行き来するような構成になるかと思います」と、作品のみどころにも触れました。
11年ぶりに勤める浅山鉄山の役について、「なんと残酷で恐ろしい役だ、というのが最初に見たときの感想で、インパクトのある役だと思って勤めさせていただきました。今回、また同じ役ではありますが、ただ怖いだけではない。もちろん、歌舞伎の『播州皿屋敷』でも感じられることですが、今回は特に、ちょっと愛嬌のあるような部分もあったり、人間らしさが、より濃く描かれているのではないかな」と、役づくりにも言及。
また、オカルトファンとして知られる一面もある愛之助。「貞子の登場するリングシリーズを、最初に拝見したときは、衝撃でした。現実にありそうなことが多く、しばらく怖かったですね。井戸から出てくる場面は、動いてるだけで本当に恐怖を感じるので、このJホラーも、とても怖くなると思います」と、作品への意気込みを熱く語りました。
歌舞伎の心を大切に
愛之助は、「システィーナ歌舞伎」からはじまり、自身が10年以上出演している『GOEMON』でも、歌舞伎の新しい試みに挑戦してきました。「和と洋のコラボレーションとなる歌舞伎をつくってくださいということから生まれた『GOEMON』を、皆様の声で、何回も再演させていただいている。非常にありがたいことで、先輩方が常々仰っていることですが、かぶく、という魂を忘れてはいけないと思っています。もともと‟傾奇者”を語源とする歌舞伎ですから、常に最先端のことをしてかぶく、というのがその心です。今回もまた、かぶかせていただきます」と、気合いを込めます。
さらに、『GOEMON』に引き続き今回も共演する今井翼については、「今井さんは、情熱的な方で真面目な方。芝居の感想をとても熱く伝えてくださったり、とにかく、まっすぐな人という印象があります。今回は主に、現代のパートにご出演いただくのですが、要所要所で絡む部分もあり、またご一緒させていただくのを、楽しみにしています」と、期待をのぞかせました。
会見の終盤、突然、会場の照明が消えると、愛之助の後ろには貞子の姿が。驚きながらも、愛之助が、貞子に見得を教える、ほほえましいひと幕もありました。「全世界で有名な貞子ですから、この作品もできれば海外公演をという夢もございます。まずはこの10月の大阪松竹座で、無事初日をむかえ、千穐楽まで勤めさせていただき、皆で盛り上げていけたらと思います」と、抱負を語り、締めくくりました。
▼
大阪松竹座「日本怪談歌舞伎」は、10月3日(月)から25日(火)までの公演。チケットは8月24日(水)から、チケットWeb松竹、チケットホン松竹で発売予定です。