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獅童が「松尾芸能賞 優秀賞」を受賞

獅童が「松尾芸能賞 優秀賞」を受賞

 「第46回松尾芸能賞」贈呈式 前列左より、川瀬露秋(優秀賞)、松平健(大賞)、松尾國之公益財団法人松尾芸能振興財団理事長、天童よしみ(優秀賞)、大村崑(功労賞)、後列左より、林佑樹(新人賞)、尾上紫(優秀賞)、中村獅童(優秀賞)、堅田喜三代(特別賞)

 2024年3月31日(月)、「第46回松尾芸能賞」贈呈式が行われ、演劇部門の優秀賞を受賞した中村獅童が出席しました。

 公益財団法人松尾芸能振興財団による松尾芸能賞は、「長年にわたり日本の文化・芸能の保存、向上に寄与した芸能出演者や演出・音楽・劇場芸能に高い技能を持つ人々」に贈られます。昭和55(1980)年から始まり、今年で第46回を迎えました。

 

獅童が「松尾芸能賞 優秀賞」を受賞

 

 獅童の贈賞理由として、「平成28(2016)年より『超歌舞伎』を上演し、若い観客の支持を集め、以後多くの劇場で上演を続けてきた。令和6(2024)年には、『釣女』の太郎冠者、『魚屋宗五郎』の宗五郎、『上州土産百両首』の正太郎、『権三と助十』の権三、『あらしのよるに』のがぶで優れた演技を示し、歌舞伎界の一翼を担う俳優として大きく成長した」と、長年の活動の実績が実を結んだことと、昨年の舞台の成果が紹介されました。

 

 優秀賞を受賞した獅童は、「妻から“お母さん喜んでいるね”と言われ、母は賞をいただくことが大好きだったと思い出しました」と、目に涙を浮かべます。「多くの先輩方や皆様に助けていただき、今日までやってくることができました。伝統を守りつつ革新を追求し、歌舞伎を観たことがない方にも広めることが私に与えられた使命だと思うので、初心を忘れず謙虚に役者人生を歩んでいけたら」と、感謝の気持ちとともに、改めて決意を表しました。

 贈呈式後の取材では、「父が早くに歌舞伎の世界から身を引いていたので、母のサポートが大きかったんです。母とも随分喧嘩をしましたが、私のために一所懸命だったということを振り返って実感します。また、まだ群衆の役のとき、水落潔先生(演劇評論家)が、『獅童の演技が光った』とひと言書いてくださり…。見てくださっている方のためにも、いつか主役を張れる役者になりたいと一歩一歩進んできました。今後も挑戦を続けたいです」と、力強く答えました。

 

獅童が「松尾芸能賞 優秀賞」を受賞

 「第46回松尾芸能賞」 左より、天童よしみ(優秀賞)、松平健(大賞)、中村獅童(優秀賞)

 

2025/04/02