歌舞伎いろは

【歌舞伎いろは】は歌舞伎の世界、「和」の世界を楽しむ「歌舞伎美人」の連載、読み物コンテンツのページです。「俳優、著名人の言葉」「歌舞伎衣裳、かつらの美」「劇場、小道具、大道具の世界」「問題に挑戦」など、さまざまな分野の読み物が掲載されています。



 礼儀作法の様式は、室町時代に小笠原長秀が将軍・足利義満の命によって定めた武家礼法に始まり、現在の日常の礼儀作法の多くはこれにのっとっているそうです。お食事のマナーはきものでも洋服でも基本的には変わりませんが、ここではきものを着てお食事をする際に気を付けたいポイントをいくつかご紹介します。

袖がテーブルにかからないよう、袂にそっと手を添えて。
 

お食事中は・・・

 グラスやお皿をとる際は、袖がテーブルにかからないよう、必ず袂に手を添えるようにしましょう。また、座るときは椅子の左側か下座から入り、テーブルからこぶしひとつ分あけるように座ると良いでしょう。ナプキンは帯にはさむとテーブルの上から見えてしまうので、はさむ際には帯締めにはさむようにしましょう。
 レストランなどでナプキンが用意されている場合はそちらを使用しますが、カフェなどでは、大きめのハンカチを持っていると膝に広げたり、口元を拭ったりと重宝するものです。また、胸元に懐紙を忍ばせておくと何かと便利なだけでなく、より洗練された印象を与えることが出来ます。

グラスは高く上げすぎないように。
 

乾杯のときは・・・

 乾杯の際は、グラスの足を指先ではさみ持ち、二の腕が露出しないように片方の手の指先で袖口か袂を支えましょう。グラスは目の高さまでにし、あまり高くあげすぎないようにすると良いでしょう。

長沼静きもの学院

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