歌舞伎いろは

【歌舞伎いろは】は歌舞伎の世界、「和」の世界を楽しむ「歌舞伎美人」の連載、読み物コンテンツのページです。「俳優、著名人の言葉」「歌舞伎衣裳、かつらの美」「劇場、小道具、大道具の世界」「問題に挑戦」など、さまざまな分野の読み物が掲載されています。



 きものに親しむにつれ、知人のお宅にきもので訪問する機会も増えるのではないでしょうか。あくまでも失礼のないように、そして美しい立居振舞いを心がけたいものです。お呼ばれの際に着るものは、訪問着や付け下げ・小紋などが良いでしょう。

お辞儀は背中を丸めないように。
 

まず、最初に・・・

 コートやショールは玄関に入る前に脱いでおき、手荷物と一緒に左手に持っておきます。また、お辞儀をするときは背中を丸めずにあごを引いて、目線は少し斜め前を見ながら腰をおるようにすると、着崩れしにくく美しいお辞儀になるでしょう。

草履の脱ぎ方・揃え方

 玄関をあがるときは、あらかじめ草履の鼻緒から足を抜いておき、両足をそろえて前向きに脱ぎます。上がったら向き直り、両膝をついて座り鼻緒を持ち上げてつま先を外に向けてそろえましょう。また、雨の日など、移動中に足袋が汚れてしまうこともあります。玄関をあがった際に足袋が汚れているなどということがないように、事前に確認し、バッグには替え足袋を用意しておくと良いでしょう。

手土産は風呂敷で

 風呂敷には昔からの日本人の知恵と伝統的な美意識を感じられるものです。最近ではその多様な用途性が見直され以前よりも身近な存在ともなっています。手土産を持っていく際には、ぜひ活用していただきたいアイテムです。風呂敷包みをした際は、たれ先を手で押さえるように持つと、すっきりとした立ち姿に見えます。

撮影協力:小笠原伯爵邸

長沼静きもの学院

バックナンバー