歌舞伎いろは

【歌舞伎いろは】は歌舞伎の世界、「和」の世界を楽しむ「歌舞伎美人」の連載、読み物コンテンツのページです。「俳優、著名人の言葉」「歌舞伎衣裳、かつらの美」「劇場、小道具、大道具の世界」「問題に挑戦」など、さまざまな分野の読み物が掲載されています。



やさしい色合いの染めのショール。大判のスカーフは小紋や紬の装いにも合わせやすく、また旅先に持っていくと何かと重宝します。
桜の文様があしらわれている足袋。足元にもさりげなく春を感じさせてくれます。
 

 寒い冬から暖かい春へ。その移ろいは気温も天候も不安定なものにします。風の強い日や、帰り道など少し寒さを覚えるときに軽やかなショールがあると便利です。基本的に、コートやショールは紅葉の頃から桜の花が散る頃までと覚えておくと良いでしょう。そのときの天気や気温などで臨機応変にその素材や色も使い分けたいものです。

 軽やかさを感じる春には、やはりショールも軽やかにレースや絹の素材をあわせると良いでしょう。レースからのぞくきものの地色とのバランスがポイントです。また、コートやショールは部屋に入る前に脱いでおきます。きちんと畳んで手に持ち、スマートな振る舞いを心がけたいものです。

 また、小物に挿し色を持ってくるとお洒落度もぐんと増します。挿し色を選ぶときは、きものの地色や帯の中から選ぶようにしましょう。反対色を使うと個性的な装いに、同系色の濃淡を使うと統一感が出て品良く仕上がります。

長沼静きもの学院

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