歌舞伎いろは

【歌舞伎いろは】は歌舞伎の世界、「和」の世界を楽しむ「歌舞伎美人」の連載、読み物コンテンツのページです。「俳優、著名人の言葉」「歌舞伎衣裳、かつらの美」「劇場、小道具、大道具の世界」「問題に挑戦」など、さまざまな分野の読み物が掲載されています。



世代を超えて絆をつなぐきもの
お母様が最後に縫ってくださったゆかた。着古したものは、解いて雑巾やオシメにまで使われたそうですが、最後の一枚はどうしても処分できず、手元にずっと残していらっしゃるそう。

 

どうしても着たいきもの、お持ちください
「長沼静きものひととき」ではきものの持ち込みもOK。特に、お母様やお祖母様から譲られたきものは、寸法がジャストフィットでないこともありますが、プロの手にかかるとびしっと着付けられます。

 

思い出のきものを素敵に着る
お持ちくださったきものは、色柄ともに岩瀬さんにぴったり。けれど、プロの手でアレンジされた髪型でお召しになると、さらに素敵!「プロの技術は本当にすごい」と、実感されたご様子。

 
母がきものに込めた想いを受け継ぎたい
 モデルに登場してくださった岩瀬友子さんは、自分できものを着てみたいと、12年前に着付を習い始められました。その“きものを着たい”気持ちは、お母様への想いがあったからこそ生まれたものでした。

 「母というときもの姿を思い出すくらい、きものでいることが多い人でした。簡単なものであれば自分で縫ってもいました。石川県という土地柄のせいか、自分のものぐらいは自分で縫うのが当たり前だったようです。私たちのものもよく仕立ててくれて、結婚後も、夏になると私と夫、そして子どもたちのゆかたを縫ってくれました」

 ときには一緒に出かけ、今年はどんなものにしようかと、反物を選ぶこともお母様の楽しみだったとか。きものについては、してもらうことが当たり前で、自分できものをどうこうしようと考えたことはなかったそうです。
 「でも、母が亡くなり、母が仕立ててくれたゆかたや遺してくれたきものを目にしたとき、このままにはしたくない、これからは私が母の代わりにきものを着ようと思いました」

 できれば孫にゆかたを縫い、息子たちのお嫁さんには晴れ着を着付けてあげられるようになりたい…。「そうやって、母がきものに込めていた想いを、少しでも受け継げたらなと思ったのです」と、岩瀬さん。親と子、きものは世代を超えて、しっかり絆を結んでくれました。


プロの手でアレンジされた自分にびっくり
 ご自身の着付けはかなり上達されたという岩瀬さんですが、「今回は、自分のきものを持ち込んで着付けてもらったんです。プロの方の着付は、着心地がいいし、要所がびしっと決まっているのでとても勉強になりました。でも、一番驚いたのはヘアメイク。特に髪型です」。

 ショートヘアで、きものを気軽に着たい岩瀬さんは、普段はあまり髪型を気にされないそう。ところが、このきものならこのくらいにはしたほうがいいと、プロが髪をアレンジ。「同じきものなのにまるで別人!と、自分ながらに驚いてしまいました。プロの技術、プロの目ってすごいですね」。

 岩瀬さんのように、普段、自分で着付けている人ほど、プロの手でトータルコーディネイトされた自分の姿に驚かれるのだとか。きものを着慣れている人も、ここぞというときには、ぜひ一度、自分をプロの手にゆだねてみてください。プロならではの着付、なにより、プロの目から見た“あなたのきもの姿に似合うヘアメイク”を経験することは、とてもいい勉強になります。

あともう一歩で素晴らしいきもの姿になるに違いないのに、その一歩がどうしたらいいのかわからなくて…という方も多いのでは。自分に似合う色柄は? それを引き立てる小物選びは? きもの姿だからこそのヘアメイクのポイントは? いろいろプロに教えてほしい! そんなときこそ「長沼静きものひととき」。レンタルアイテムも豊富なので、選択の幅もグンと広がり、新鮮なコーディネイトが完成。きもの姿のブラッシュアップレッスンにもなります。


種類豊富にそろったきもの。ぴったりの一枚をプロがセレクト。

四季折々、季節感も大切にしたいきもの。小物レンタルも充実。


長沼静きもの学院

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