歌舞伎いろは

【歌舞伎いろは】は歌舞伎の世界、「和」の世界を楽しむ「歌舞伎美人」の連載、読み物コンテンツのページです。「俳優、著名人の言葉」「歌舞伎衣裳、かつらの美」「劇場、小道具、大道具の世界」「問題に挑戦」など、さまざまな分野の読み物が掲載されています。



スマートにまとめたい後ろ姿
袴を支える帯結びは文庫ですが、羽根の部分が胴から出ない程度にまとめるのがコツ。大きな結び目がぽこっと飛び出すようでは、見た目がよくありません。結び目が小ぶりだと、後ろ姿がほっそり見えます。

 

肌をあまり見せず、清楚な姿に
袴は「女学生」を強調するスタイルですから、肌はあまり見せないのが基本。胸元は詰め、衿もあまり抜きません。若々しく、しかも楚々としたお嬢様スタイルを目指すなら、衿元チェックは欠かせません。

 

袴とのバランスのとり方が決め手!
袴姿の足元は草履かブーツ。草履の場合は礼装用の少しかかとの高いものを選ぶようにしましょう。ブーツはやはりレースアップが素敵です。袴の長さは足袋の上に素足がのぞくようでは短すぎ。ブーツも同様です。

 

長沼静きものひとときをご利用ください
きものにほとんど縁のなかった人も袴を着たい卒業式。きっと不安がいっぱいのことでしょう。そんなときこそ、トータルで相談にのってくれる「長沼静きものひととき」をお訪ねください。聞きたいことはなんでもお気軽にどうぞ。袴選びから着付、ヘアメイクまで、プロがご要望にお応えします。

 
今様袴姿発展形
 そもそも、平安時代の女性たちの長袴は緋色。明治時代、初めて袴を取り入れた学習院(当時は華族女学校)は海老茶、跡見女学校は紫といったように、無地一色が女袴の基本でした。

 現在、卒業式で着られる袴も濃い色の無地が基本ですが、今回のモデルの二人が着てくださった袴のように、小花などの刺繍が施されているもの、段染めになったもの、また赤や青など、はっきりした明るい色のものなど、より華やかさが添えられたものが、数多く登場しています。

 どんな袴にするかは着る人次第、合わせるきものとの相性次第。ですが、選び方のコツは、袴だけ、きものだけで選ぶのではなく、きもの、袴、帯、伊達衿などの小物といったように、全体をコーディネイトしてみること。そしてとにかく自分の体に当ててみることです。

 写真で見て惹かれる柄であっても、実際に体に当ててみると、あまり顔映りがよくなかった…ということはままあることです。最初からあまり決めつけず、いろいろ試してみましょう。レンタルショップなどで、専門家のアドバイスを受けながら、たくさんのきものや袴を見てみるのも、自分の袴姿を成功させるコツの一つです。


バッグとヘアスタイル
 袴姿に合うバッグといえば、第一候補は巾着でしょうか。ゆかた用にお持ちのものがあるかもしれませんが、夏用だと素材が合わないことも多いでしょう。要チェックポイントです。礼装用のバッグもOKですが、あまりに派手なものは袴姿にはそぐわないこともあるので、やはり実際に合わせてみるのが一番です。

 髪型は多くの方が迷うところだと思いますが、やはりきもの+袴とのバランスが肝要。レンタルと着付、ヘアメイクをすべて請け負ってくれるショップであれば、ぜひ、きものを見てもらいながら相談しましょう。美容院は別という場合も、きもの+袴の写真を持って行くなどして相談しておくと安心です。

 袴姿の着付では、振袖や訪問着より胸元の合わせを詰め、衿もあまり抜きません。うなじや衿元から少し肌が見えるのはきもの姿の艶っぽさですが、女学生スタイルである袴姿には逆効果。ヘアもそれに準じて考えていくのがよいのではないでしょうか。


草履かブーツか、足元問題
 「はいからさん」に憧れて、ブーツを希望する人も多いようです。きものにブーツなどという組み合わせは、袴姿でもないとトライするチャンスがありませんから、ぜひという方はチャレンジしてもいいでしょう。ただし、ブーツを合わせる場合は、袴の丈は短めになります。

 草履は礼装用の少しかかとの高いものがベター。カジュアルなものだと、足元のボリュームが軽くなってしまい、バランスがとれないこともあります。

長沼静きもの学院

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