歌舞伎いろは

【歌舞伎いろは】は歌舞伎の世界、「和」の世界を楽しむ「歌舞伎美人」の連載、読み物コンテンツのページです。「俳優、著名人の言葉」「歌舞伎衣裳、かつらの美」「劇場、小道具、大道具の世界」「問題に挑戦」など、さまざまな分野の読み物が掲載されています。



光を取り込んで品よく目立つ
薄い水色に松、杜若、芍薬、菊、笹、紅葉と、たくさんの草花が施された豪華な訪問着。帯は佐波理綴で、光が乱反射して、まるでダイヤモンドのように輝く華やかな帯です。その輝きが、華やかな場でもひと際目立ちます。

 

応用範囲の広い着物と帯で
クリーム色に、抽象化された花があしらわれた訪問着。華やかな柄付ですが、季節を選ばないので応用範囲は広くなります。帯は白一色ながら、艶やかな柄が織り込まれていて、豪華な訪問着に負けません。

 

訪問着の雰囲気を変える小物
①準礼装でもOKの帯締、帯揚です。格のあるきものと帯にしっくりなじむ色柄です。 ②華やかさを加えたいときは、ボリューム感のある帯締や帯揚、コントラストの強い伊達衿を加えてみてはいかが。 ③準礼装の場合は抑えめにしたいヘアアクセサリーですが、披露宴やパーティー会場では、きものに合わせて光る素材や目立つ色もどうぞ。大人の女性らしく飾ってください。

 
訪問着を華やかに装うには
 披露宴に出席する場合は、格のある着こなし、周囲との調和も考慮すべきですが、お祝いの気持ちも込めて、華やかに装いたいものです。

 もちろん肩裾模様の訪問着でもいいのですが、全体に柄付された華やかな一枚もおすすめです。準礼装に相応しいシックな柄付を華やかに着こなしたいときには、丸組の帯締や絞りの帯揚などを用いて、ボリューム感を出すのも手。また、華やかな色の伊達衿を加えると、がらりと印象が変わります。

 さらにパーティーとなれば、思い切り華やかさを強調したいものです。小物選びももちろんですが、準礼装ならば二重太鼓が基本の帯結びも、角出しなどの変わり結びにしてみるのもよいのでは。


着付の心がけ
 準礼装でも、パーティー用やおしゃれ着でもあっても、せっかくの訪問着ですから、きっちりとした印象になるように心がけたいところです。それが一番表れるのが衿元。衿合わせを少し深めにして、緩みのないように着付けます。

 ただし、年齢を重ねた方があまりきっちりしすぎていると、かえって堅苦しくなってしまいますので、少しゆったりめにしたほうがよいでしょう。若い方ほどきっちりと、と心得てください。


訪問着のNGとは?
 訪問着に合わせる帯は、基本的に袋帯を選びます。ただし、綴帯なら例外的に名古屋帯でもOK。準礼装ならば、金糸銀糸を用いた、吉祥文様のものが応用範囲も広く、使い勝手がいいでしょう。パーティー用やおしゃれ着で着る場合は、きものとの相性しだい、お好みしだいで袋帯を選んでください。

 帯締は準礼装ならば白っぽい色の平組が無難ですが、真珠などを用いた豪奢な帯留を合わせるのも素敵です。

 半衿は準礼装では白が基本。結婚式やパーティーなどであれば、華やかな刺繍の入ったものも、豪華さを添えてくれるアイテムとして選択肢に入れられます。色の入ったものを選ぶ場合は、薄い色にしたほうがきものや帯との色合わせがしやすくなりますが、インパクトを出したいなら、はっきりした色、柄のものにトライしてみてください。

 パーティーで着る訪問着はいわばドレスですから、いろんなことを試してみるいい機会です。とはいえ振袖に合わせることの多い立て矢など、帯が縦になる帯結びは避けるのが無難です。あくまでも大人の華やかさ、品格の演出を考えたチャレンジをおすすめします。

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