歌舞伎いろは

【歌舞伎いろは】は歌舞伎の世界、「和」の世界を楽しむ「歌舞伎美人」の連載、読み物コンテンツのページです。「俳優、著名人の言葉」「歌舞伎衣裳、かつらの美」「劇場、小道具、大道具の世界」「問題に挑戦」など、さまざまな分野の読み物が掲載されています。



きもののヘアスタイル、どうしたらいいのでしょう?

 振袖の場合は、きものにボリュームがあるので、それに負けない量感、華やかさが出るようなヘアを考えましょう。アップにするなら毛先をカールして踊らせ、それが正面からでも見えるようにするだけで、ぐっとボリューム感、華やかさが増します。
 また、髪飾りも付ける位置で印象はかなり変わります。高い位置につけると華やかに、低い位置だと落ち着いた印象です。
 レンタルきものなら、ヘアメイクもセットでお願いすることも可能。あなたに、そして選んだきものにぴったりのスタイルを、プロと相談できます。

 
背が低くてもレンタルきもので大丈夫?

 身長、腰回り、そして手の長さという、きものならではのチェックパーツもあるので、大丈夫かしらと気になるところですが、レンタルきものは、選ぶ際に試着できるので、気に入ったきものが身体に合うか、事前にチェックすることができます。
 もし、寸法が…という場合でも、「長沼静きものひととき」の着付師いわく「どんな体型の方も、きっとご満足いただけます!」。プロの技はすごいのです。ちなみに背の高い人は大胆な柄でも似合うので、洋服だったらちょっとこれは…という柄にもぜひ挑戦してみてほしいとのことです。

 
レンタルきもの、自分で用意するとベターなものはありますか?

 直接肌に触れるアイテム、つまり、肌襦袢、裾よけ、足袋。手持ちがあるなら、これらを用意して行きましょう。「成人式のときに使ったものがあったかも」と、数年前のものを探し出す人も少なくないかもしれませんが、せっかくのお正月きものです。足袋だけは新しいものを用意すると気分一心、改まった気持ちになれます。
 「長沼静きものひととき」では、この3アイテムすべてをその場でご用意することが可能、手ぶらでお店へ行くのもOKです。

 
 

 お正月はとても寒い!ですから、コートや道行、ショールなどの防寒具は必須です。
 「きものは誂えたけれど、そこまで手が回らない」という人はレンタルへ。「長沼静きものひととき」では、コートや道行はもちろん、ショールも用意されています。

寒くなりそう、コートも借りられますか?
 
恥ずかしいと言われたくない!

 不慣れな立ち居振る舞いを克服するポイントの一つが袂(たもと)。洋服の生活には存在しないのが、この袂なのです。物を取るなど、腕を伸ばすときに押さえるのはもちろん、何気ない動きでも「袂がある」と自然と意識できるようになれば、きものらしい立ち居振る舞いになるはずです。
 もう一つは歩幅。洋服のときより歩幅を小さくすると、それだけで“らしく”なります。大股は厳禁です。ぜひ気をつけていただきたいのが、裾を踏まないようにすること。特にトイレで立ち上がろうとするとき、裾を踏んでしまう人が少なくありません。きものを汚すだけでなく、着崩れの大きな原因にもなります。立ち上がるときには裾、特に後ろの裾を気にかけるようにしましょう。

 
せっかく歌舞伎を観に行くのなら…

 思い切り華やかに楽しみたい観劇きもの。ぜひいろいろ楽しんでいただきたいですが、凝るのならば演目にちなんだ柄はいかが。写真は鴛鴦が描き出された帯。『鴛鴦襖恋睦(おしのふすまこいのむつごと)』が上演されるときにこんな帯を締めていたら、周りからため息が漏れること間違いなしです。
 演目以外でも、ご贔屓俳優の紋に使われているモチーフや、裃に使われる色を取り入れたり、また、芝翫格子や弁慶格子など、きものの定番になっている柄にも歌舞伎にちなんだものがあるので、お気に入りを探して楽しんでください。

長沼静きもの学院

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