縮緬地に沖縄の伝統的な紅型模様の名古屋帯。て先とたれ先の水色をいかして、小粋な雰囲気の「銀座結び」に。カジュアルな装いならではのバリエーションです。

 

ヘアメイクのプロは着る人の個性を引き立ててくれます。優しい顔立ちの佐々木さんはナチュラルなメイク。インパクトのあるきものの佐山さんは、メイクも目元をきりっと都会的な雰囲気にして、ヘアは前髪を立ち上げ、緩やかな流れをつくることで全体に大人っぽい印象に。

 

こんなコーディネイトもおすすめ。大きめの段替わりが印象的な紅花紬は春らしい雰囲気。パステルカラーに抽象的な花柄のしゃれ袋帯です。帯揚は優しい色を選び、「夢」の字を織り込んだ帯締をアクセントにしています。

 
着る人の雰囲気や着て行く場所に合った装い
 カジュアルなきものと帯のコーディネイトのほかにも、おしゃれで個性的なきもの姿に欠かせないポイントがあります。

 一つめは帯の結び方。自分ではなかなかできないような帯結びのアレンジを、一度プロに頼んでみてはどうでしょう。結び方を少し替えるとおしゃれ度が高く、遊び心が感じられるので、きものでの外出がもっと楽しくなるはずです。たとえば、帯のて先とたれ先の水色をいかした、左の写真の「銀座結び」。すっかり小粋なおしゃれ上級者という感じです。

 また、帯締や帯揚の選び方にもコツがあります。カジュアルな小紋や紬には、さらりとした綸子で楽しい色の帯揚、色や織り方にアクセントのある帯締が似合います。着こなしにインパクトをもたせたいときは、きものや帯の中にない色の帯締を選ぶのがポイント。絞りの帯揚や金銀の帯締はフォーマルなきものや帯に合わせるものと覚えておきましょう。

プロのメイク体験が早道
 二つめはヘアメイク。プロは着る人の顔や雰囲気ときものの色柄に応じて、ヘアメイクを決めていきます。

 都会的でシャープな雰囲気にするなら、全体をコンパクトにまとめ、一カ所にポイントを置いたヘアスタイル、優しく落ち着いた雰囲気にするなら、低めの位置にボリュームを持たせたヘアスタイルというように、プロは変えるそうです。そして、衿元をすっきりさせて、きもの姿の美しさを引き立てます。

 メイクはきものの色との調和を見ながら、マットな感じに仕上げます。個性的なきものや帯の場合は、目元を印象的に仕上げ、全体をきりっと引き締めることもあるそうです。そいうときには、色味のあるリップが欠かせません。

 三つめはきものをよく知る人やプロの意見も参考にしながら、きものや帯、小物を選ぶこと。特にレンタルの場合はさまざまなチャレンジが可能ですから、「こういう場所で、おしゃれに見せたい」「こんな雰囲気にしたい」など、具体的な要望をプロのスタッフに伝えましょう。いつもとはひと味違ったコーディネイトや小物から、着る人の新鮮な魅力が引き出されます。

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長沼静きもの学院

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