歌舞伎いろは

【歌舞伎いろは】は歌舞伎の世界、「和」の世界を楽しむ「歌舞伎美人」の連載、読み物コンテンツのページです。「俳優、著名人の言葉」「歌舞伎衣裳、かつらの美」「劇場、小道具、大道具の世界」「問題に挑戦」など、さまざまな分野の読み物が掲載されています。



基本の色を混ぜて薄めて、自分の色が生まれる

色挿し体験で加賀友禅の魅力を知る

 加賀友禅独特の色使いを、自分で作り出すことができたら、どんなにステキだろう。そんな夢のような体験ができるのが、長町友禅館だ。こちらは加賀友禅作家・寺西一紘さんの仕事場に併設された資料館であり、今はあまり作られなくなった加賀友禅の衝立や、加賀の伝統的な嫁入り道具の花嫁暖簾、着物なども展示されている。

 彩色体験(要予約)はミニ額絵に色を挿す初級コースがお勧め。季節の花など、プロの手による下絵が数種類用意されており、好きなものを選んで色挿しが楽しめるのだ。もちろん色の作り方や筆の使い方は説明してもらえるので、初めてでも安心。作業時間は1~2時間が目安で、出来上がったものは、蒸して色を定着させるなどの工程を経て、数週間後手元に届く。やみつきになる人も多く、中には自分の着物に、加賀紋と呼ばれる華やかな遊びの紋を入れる際に、自分で色挿しをするまでに凝る人もいるとか。自分の色使いで描く加賀友禅。なんともいえない魅力がある。

長町友禅館

住所

 : 

石川県金沢市長町2-6-16

問合先

 : 

076-264-2811

営業時間

 : 

9:00~17:00

定休日

 : 

年末年始、催事期間

入館料

 : 

350円

彩色体験

 : 

4000円(入場料、税、送料込み)

HP

 : 

http://www.kagayuzen-club.co.jp/


加賀友禅は色を内側にぼかすことが多いとか
   
(1)図案を (2)洗うと落ちる青花で布に写して糊置きし (3)色を挿す (4)色を挿したところを伏せ糊をして (5)地色を染め (6)蒸らして水で洗って出来上がり!
 
今では珍しい、加賀友禅で描かれた大型の屏風

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