歌舞伎いろは

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現代生活の中で、伝統にも新しい表現が生まれる

顧客からの直接注文も手がける山内さん。使う人の顔を想い、一段と筆先に熱が入る

吉祥柄を色漆で描く「会津絵」に想を得た、現代の宝尽くし柄には伝統の新しい姿がある

会津の伝統工芸・今三様「時代の声を取り入れる」

 80年ほど前に建てられた蔵の1階が工房、2階は作品が並ぶギャラリー。山内泰次さんは会津塗りの職人として作品を創るだけでなく、東京などで開かれる大規模な展示会にも自ら参加している。そこから見えてくるものは“今”だからこそ使いたい、漆器の姿だ。

 「展示会では、本当に器の好きなお客様に直接お話が聞ける。漆器の需要が減ったとはいえ、実は本物の漆器を日常使いにしたいという声が実に多いのです。そうした声の中から、今求められている漆器はどういうものかが、はっきりと見えてきます」

 例えば重箱。山内さんはサイズを昔のものより小ぶりに、図案は古典柄を豪華・荘厳よりも軽妙洒脱に、それぞれアレンジ。本物の会津塗の技に、現代生活にしっくりとなじむモダンな形を与えた。

 「室町時代には完成していた会津塗のすばらしさは、どんな時代も実際に使って楽しんでいただきたい。そのためにどういう形や使い方を提案すべきか、私自身、お客様と一緒に楽しんで考えています」

山内泰次(やまうちやすつぐ)

 1956年会津若松生まれ。81年より、伝統工芸士・曽根卓男氏に入門。86年より、父・漆芸家山内清司の元で家業を継ぐ。90年、会津漆器新作総合展示会において福島県知事賞を最年少で受賞。98年、会津塗最年少の伝統工芸士となる。

御蒔絵やまうち

住所

 : 

会津若松市大町1-5-23

TEL・FAX

 : 

0242-22-6493

HP

 : 

http://homepage3.nifty.com/onnmakie-yamauti/

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