歌舞伎いろは

【歌舞伎いろは】は歌舞伎の世界、「和」の世界を楽しむ「歌舞伎美人」の連載、読み物コンテンツのページです。「俳優、著名人の言葉」「歌舞伎衣裳、かつらの美」「劇場、小道具、大道具の世界」「問題に挑戦」など、さまざまな分野の読み物が掲載されています。



鳴子の湯が染み込んだ木造の風呂が自慢の「滝の湯」。

人の心を温め、身体を癒し続けてきた湯治場・鳴子

上/豊富な湯量を誇る鳴子温泉は、町のあちこちで極楽の湯を楽しめる。まずは駅に併設された観光協会で「下駄手形」(有料)と地図を手に入れよう。下駄手形を示すとサービスが受けられる施設や、無料で楽しめる手湯や足湯の場所などが、この地図ですぐにわかる。下/まるで山菜と味付け卵のお吸い物のようだが、これが鳴子温泉街の栗だんご。温かいみたらし餡の中に浮かぶ餅の中には、丸ごとの栗!湯めぐり中の体を温めてくれる。
駅前を始め、町のあちこちに足湯や手湯が。ぶらりと立ち寄れる共同浴場には地元の日とも集う。

 滔々と湧き上がる豊かな湯。温泉らしい硫黄の匂いが立ち込める町・鳴子。鳴子温泉駅のすぐ前に無料開放の足湯があり、駅を出た瞬間から温泉が楽しめるのには驚かされる。古くから病気療養や傷の平癒のために人々が訪れ、ちょっとした骨休めはもちろん、長逗留の客も多かったという。

 街で一番古い共同浴場「滝の湯」は、昔ながらの湯治場の雰囲気を今も色濃く残し、観光客だけでなく地元の人々も日常的に利用しているとか。また早稲田大学の学生が戦後すぐに地熱開発の勉強のために訪れ、苦心惨憺の末掘り当てた湯は、地元の人々と学生との思い出を記念して「早稲田湯」と名づけられ、交流の心も温め続けてきた。平成10年に建てかえられたときは、早稲田大学の協力でモダンなデザインに生まれ変わり、「鳴子・早稲田桟敷湯」と名を改めている今も、鳴子の人々が学生を温かく迎えた当時の想いを伝えている。

 こうした共同浴場をはじめ、町のあちこちに無料で楽しめる足湯や手湯があり、日帰りで入浴を楽しめる施設も多い。提示すると様々なサービスが受けられる「下駄手形」や、近隣の温泉との共通チケットなど、「気軽に鳴子の湯を楽しんでほしい」「自慢の湯をぜひ紹介したい」という、鳴子の人々の思いが町のそこここに感じられる。

滝の湯

住所

 : 

宮城県玉造郡鳴子町字湯元84

TEL

 : 

0229-83-3441

入浴時間

 : 

7:30~23:00

定休日

 : 

無休

入浴料金

 : 

大人150円

早稲田桟敷湯

住所

 : 

宮城県玉造郡鳴子町新屋敷124-1

TEL

 : 

0229-83-4751

入浴時間

 : 

8:30~22:00

定休日

 : 

無休

入浴料金

 : 

大人530円

鳴子温泉郷観光協会

HP

 : 

http://www.naruko.gr.jp/

本舗一之坂餅屋

住所

 : 

宮城県玉造郡鳴子町字新屋敷35-1

TEL

 : 

0229-82-2176

営業時間

 : 

7:00~17:00

定休日

 : 

無休

栗だんご

 : 

370円

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