ニュース

大阪松竹座「御名残五月大歌舞伎」初日開幕

大阪松竹座「御名残五月大歌舞伎」初日開幕

 

 2026年5月2日(土)、大阪松竹座「御名残五月大歌舞伎」が初日の幕を開けました。

【舞台写真は、ページ下部でご覧いただけます】

 「大阪松竹座さよなら公演」の掉尾を飾る本公演。昼の部は、御祝儀舞踊の代表作『寿式三番叟』で開幕します。千歳(米吉)による露払いの舞の後、翁(又五郎)の厳粛な舞に続き、三番叟(歌昇、虎之介)が躍動感いっぱいに踊り、大きな拍手が送られました。続いては、義太夫狂言の名作『源平布引滝』より「義賢最期」。前半の平家再興を目指す木曽先生義賢(愛之助)と下部折平実は多田蔵人(隼人)の駆引きから、平家方の軍兵を相手にした後半の立廻りへと、緊迫した場面が続きます。素襖大紋姿の義賢が飛び交う矢の中で応戦する場面や、戸板の上に立ったまま倒れる「戸板倒し」などの激しい大立廻りに、場内はざわめきと熱気に包まれます。最後は仁王立ちのまま三段に倒れる「仏倒れ」の演出で壮絶な最期を迎え、息をのむような緊張のなか幕となりました。そして、昼の部の切狂言『鰯賣戀曳網』は、傾城蛍火に一目惚れした鰯賣猿源氏が大名に化けて廓に向かうという筋立ての、おおらかな笑いに包まれた三島由紀夫の作品です。猿源氏(勘九郎)と傾城蛍火実は丹鶴城の姫(七之助)の微笑ましくもおかしみあふれるやりとりに、最後は舞台と客席が一体となり、多幸感に包まれて大団円となりました。

 

 夜の部は、『近江源氏先陣館』「盛綱陣屋」で幕を開けます。佐々木盛綱(仁左衛門)に盛綱母微妙(魁春)、北條時政(歌六)、高綱妻篝火(孝太郎)、和田兵衛秀盛(愛之助)などの配役による義太夫狂言です。源氏の争いで敵味方に別れた佐々木兄弟と、戦乱のなかでその家族が苦悩する姿が描かれ客席の涙を誘いました。続いて『心中月夜星野屋』は古典落語「星野屋」を題材とした一幕。元芸者のおたか(七之助)は話のはずみで星野屋照蔵(扇雀)と心中の約束をします。死ぬ気など全くないおたかは母お熊(鴈治郎)の入れ知恵により、照蔵だけが吾妻橋から飛び込みますが…。和泉屋藤助(虎之介)も加わり、おかしみあふれる男女の掛け合いに、客席が大きな笑いに包まれました。そして切狂言は仁左衛門の監修による『當繋藝招西姿繪(つなぐわざおぎにしのすがたえ)』です。道頓堀の芝居茶屋「立田屋」の店先に町内の旦那衆たちが集まり、大阪松竹座の大入りと道頓堀の賑わいを喜び合う場面から始まります。続いて鴈治郎、扇雀、進之介、孝太郎、愛之助、壱太郎、虎之介らが上方の演目の名場面を次々に披露。そこに江戸の役者(勘九郎、七之助、歌昇、米吉、隼人)も加わり、幹部俳優全員で華やかな総踊りとなり、最後は大阪締めで晴れやかに幕となりました。

 大阪松竹座「御名残五月大歌舞伎」は、26日(火)までの公演。チケットは、チケットWeb松竹チケットホン松竹で販売中です。

 

大阪松竹座「御名残五月大歌舞伎」初日開幕

『寿式三番叟』左より、中村虎之介、中村歌昇、中村又五郎、中村米吉

大阪松竹座「御名残五月大歌舞伎」初日開幕

『源平布引滝』「義賢最期」片岡愛之助

大阪松竹座「壽 初春歌舞伎特別公演」初日開幕

『鰯賣戀曳網』左より、中村扇雀、中村歌昇、中村七之助、中村勘九郎、中村鴈治郎

大阪松竹座「御名残五月大歌舞伎」初日開幕

『近江源氏先陣館』「盛綱陣屋」左より、片岡愛之助、片岡仁左衛門、片岡孝太郎、中村種太郎、中村壱太郎、中村魁春

大阪松竹座「壽 初春歌舞伎特別公演」初日開幕

『心中月夜星野屋』左より、中村七之助、中村扇雀、中村鴈治郎

大阪松竹座「壽 初春歌舞伎特別公演」初日開幕

『當繋藝招西姿繪』前列:左より、中村七之助、片岡愛之助、中村扇雀、中村鴈治郎、片岡進之介、片岡孝太郎、中村勘九郎/後列:左より、上村吉弥、中村隼人、中村米吉、中村虎之介、中村亀鶴、中村壱太郎、中村歌昇、片岡松之助、嵐橘三郎

2026/05/08