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菊五郎、梅玉も登場、御園座「吉例顔見世」まねき上げ
9月8日(土)、名古屋 御園座「第四十九回 吉例顔見世」のまねき上げが行われ、式典に尾上菊五郎、中村梅玉が登場しました。
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今年4月の柿葺落公演で華々しく開場した新しい御園座で、最初の「吉例顔見世」が開催されるにあたり、正面の大階段の上にまねきが上がりました。御園座のまねきは上部が入り山の形で、大きさは縦1.6×横0.4メートル、まねき上げは昭和40(1965)年以来、続いている恒例行事です。
「ごきげんよろしゅうございます」と、早い時間からお集まりいただいた歌舞伎ファンの皆さんに挨拶した菊五郎は、「新築となりました御園座の顔見世にお招きいただき、誠にありがとうございます。私は昼の部で『野晒悟助』という珍しい狂言、夜の部では『女暫』の舞台番、両方とも気のいい役です。そのほかもお馴染みの豪華で明るい楽しいお芝居でございます。初日から千穐楽まで賑々しくご来場ください」と呼びかけると、「音羽屋!」の声もかかりました。
そして、私事で恐縮ですがと続け、「(公演2日目の)10月2日をもちまして数え年で77歳、喜寿を迎えることとなりました。まだまだ若いものに負けずに、などと言わず、若い方たちと手を携えて面白くいいお芝居を一緒につくっていきたいと思っております。どうぞ、よろしくご声援のほどお願いいたします」と、意気軒昂なところを愛嬌たっぷりにアピールしました。
梅玉は降り出しそうな空を見やり、「僕は雨男で心配していたのですが…」と切り出して皆さんを沸かせ、その心配を吹き飛ばすような笑顔で、「待ちに待った御園座の再開場。本当に御園座に出せていただくのは、うれしく光栄なこと。今回は音羽屋の兄貴を中心にしまして、いいお芝居を皆様にお見せするように頑張ってまいります。皆様も御園座の歌舞伎をお待ちかねでございましょう、ぜひとも、どうぞ、お一人でも多くの皆様に、何回でもご来場いただきたいと思います」と、挨拶して拍手を浴びました。
挨拶のあとは興行の成功を祈って塩投げと、鏡開きが行われ、最後には大入りを祈願して三本締めでめでたく締めました。散会後には振る舞い酒も行われ、大勢のお集まりの皆さんもますます10月1日の初日が楽しみになった「まねき上げ」でした。
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御園座「第四十九回 吉例顔見世」は、10月1日(月)から25日(木)までの公演。チケットは、御園座、チケットWeb松竹、チケットWeb松竹スマートフォンサイトほかで販売中です。