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大阪松竹座「七月大歌舞伎」3年ぶりの船乗り込み

大阪松竹座「七月大歌舞伎」3年ぶりの船乗り込み

 

 2022年6月29日(水)、大阪松竹座「関西・歌舞伎を愛する会 第三十回 七月大歌舞伎」出演者が、船乗り込みを行いました。

 昭和54(1979)年に歌舞伎公演を広く普及するべく55年ぶりに復活して以降、水都大阪に本格的な夏の季節の行事として定着している「船乗り込み」。新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、一昨年と昨年は開催がかないませんでしたが、伝統行事を次代へ継承するべく、今年は感染症対策を徹底し、一連の行事の模様をオンラインで生配信する形で開催されました。熱気あふれる天気のなか、道頓堀が3年ぶりにおめでたい雰囲気に包まれ、俳優たちも思わず笑みがこぼれます。配信をご覧になっている全国のお客様からも、チャット機能により熱い声援が送られました。

 

 

 式典では、中村鴈治郎が「(前身の)“関西で歌舞伎を育てる会”、“関西・歌舞伎を愛する会”は、私の役者人生と切っても切れない公演です。外は暑いですが、舞台も熱い熱い公演にしたいと思いますので、皆様応援のほどどうぞよろしくお願いいたします」と、挨拶。中村扇雀は初役で勤める夜の部『堀川波の鼓』のお種に触れ、「父(坂田藤十郎)が勉強してきた近松門左衛門を引き継ぎ勉強していくのが私の使命。また新しいお種を皆様にご覧いただけると思います」と、意欲を見せました。

 

 片岡孝太郎は、「ここ大阪松竹座でたくさん歌舞伎公演ができますよう、末永く歌舞伎をよろしくお願いします」と、挨拶しました。続いて幸四郎が「本日船乗り込みが復活しましたのを、心よりうれしく思っています。お囃子が鳴り始めたときには感無量になりました。たくさん汗をかいて勤めたいです」と、抱負を語りました。

 

 

 勘九郎は「6年ぶりに大阪松竹座の舞台に出られることを本当にうれしく思っています。松嶋屋のおじさまが安心して帰ってこられるようないい舞台を勤めたいと思います」、七之助は「人生で初めて、東京以外で1カ月間公演を勤めさせていただいたのが22年前の大阪松竹座。そのときも『浮かれ心中』が上演されていましたので、縁を感じます」と、それぞれ久しぶりの大阪松竹座の舞台への喜びを語りました。中村亀鶴、中村壱太郎、中村隼人、中村虎之介、片岡千之助、片岡松之助、中村寿治郎もそれぞれに思いを表現し、最後に鴈治郎が大阪締めで締めくくりました。

 大阪松竹座「関西・歌舞伎を愛する会 第三十回 七月大歌舞伎」は、7月3日(日)から24日(日)までの公演。チケットは、チケットWeb松竹チケットホン松竹で販売中です。

 

大阪松竹座「七月大歌舞伎」3年ぶりの船乗り込み

 

 

2022/07/02