ニュース

幸四郎、染五郎が博多座でトークイベントに登場

幸四郎、染五郎が博多座でトークイベントに登場

 

 2024年2月12日(月・休)に、博多座で「二月花形歌舞伎」のトークイベント「KABUKI NIGHT MYSTERY(カブキ・ナイト・ミステリー)~歌舞伎の謎を解き明かさナイト!~」が開催され、松本幸四郎、市川染五郎が公演について語りました。

 博多座恒例のイベント「KABUKI NIGHT」が有観客で行われるのは平成30(2018)年以来6年ぶり。「二月花形歌舞伎」で上演中の『江戸宵闇妖鉤爪(えどのやみあやしのかぎづめ)』が、推理小説家の江戸川乱歩原作であることにちなみ、今回のトークイベントは「歌舞伎の謎を解き明かす」がテーマです。当日の公演終了後、舞台を終えた幸四郎と染五郎が会場に到着すると、待ち受けていたお客様が大きな拍手で迎えました。

 

幸四郎、染五郎が博多座でトークイベントに登場

 染五郎デザインの題字は、ポスターや道具幕、台本の表紙にも使用されています

 幸四郎は、「(博多座は)お客様が素直に反応してくださる。今回の演出は歌舞伎的なものとそうではないものと両方あり、歌舞伎的な手法で驚いてくださると、それだけ歌舞伎の手法が独特なのだと思い出させてくれた」ことが新鮮だったと話し始めます。続いて染五郎は、「せりふの一語一語すべてを受け取ってくださり、お芝居を楽しんでいただけていると感じる。劇場という一つの空間で一緒に空気をつくっている雰囲気です」と、初めて出演する博多座の感想を伝えました。

 

 本作の上演までに“謎を解く”のが大変だった点について、幸四郎は、前作から演出が大きく進化したことに触れ、「ドラマ性のある作品なので一つ変えればすべてに影響する。それをどう合わせるか。これまでの演出やせりふをどう残し、または変えていくのか」を考えることに苦労したと述べます。染五郎は、「前回の世界観を大切にしながら、大胆に変えるところは変えた。早替りでは、恩田は洋服のような衣裳なので、着物のように早くは着替えられない。数人がかりで、段取りを決めて覚えるまでが一番大変でした」と話しました。

 

四郎、染五郎が博多座でトークイベントに登場

 染五郎が描いた、劇中に登場する「謎の男」の衣裳デザイン原画も披露

 「明智は恩田との駆け引きを楽しんでいて、捕まえるのが目的だが捕まえたくない。ある意味無責任なのが今回の明智の人物像」と、話す幸四郎。明智と恩田の対決が楽しい、と親子で口をそろえます。染五郎は、「第一幕目最後のアクロバティックなシーンは、演じるのも(演じた)映像を見るのも楽しいです」と笑顔を見せ、さらに2役の演じ分けについて、「切り替えている感覚やスイッチはないが、その役の格好になった自分を鏡で見ると自然とそうなります」と明かしました。

 

 話題は幸四郎と染五郎が出演する、来年2月の歌舞伎NEXT公演にも及び、「今回の『江戸宵闇妖鉤爪』も博多座だから場面を増やせました。博多座の舞台機構ならいろいろな芝居ができるので、大スペクタクルなお芝居に最適。あのテイストの芝居をやっと博多座でできます」と、幸四郎が期待をふくらませるひと幕も。たっぷりとしたトークに続き、プレゼント抽選や撮影タイムなども行われ、イベントは終始盛り上がりを見せました。

 博多座「二月花形歌舞伎」は、18日(日)までの公演。チケットは、博多座オンラインチケット、電話予約センター、劇場窓口ほかで販売中です。

 

幸四郎、染五郎が博多座でトークイベントに登場

 100名のお客様と、すっきり“謎を解明”!

2024/02/15