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大阪松竹座「七月大歌舞伎」開幕前の船乗り込み

大阪松竹座「七月大歌舞伎」開幕前の船乗り込み

 

 2024年6月29日(土)、大阪松竹座「七月大歌舞伎」の船乗り込みが行われました。

 大阪の夏の風物詩として親しまれている船乗り込み。「関西・歌舞伎を愛する会」結成四十五周年記念の興行となる今年の「七月大歌舞伎」では、初代中村萬壽、六代目中村時蔵襲名披露、五代目中村梅枝初舞台の狂言が上演されます。俳優や公演関係者、ご応募いただいたお客様らおよそ150名が乗船した船が、沿道や川岸からの熱い声援を受け、大阪松竹座のある道頓堀へ。YouTube松竹チャンネルによるオンライン配信でも、全国のお客様からチャット機能により応援のメッセージが送られました。

 

大阪松竹座「七月大歌舞伎」開幕前の船乗り込み

 

 大阪松竹座の劇場前で開催された式典では、萬壽が、「43年間名のりました時蔵という名前を息子に譲り、初代中村萬壽となりました。本日お集まりいただきました皆様方の期待を裏切らないよう千穐楽まで精一杯勤めますので、どうぞよろしくお願いいたします」と、襲名披露に向けて挨拶。時蔵は、「5年ぶりの大阪松竹座になります。特に『嫗山姥』は私の家にとって、とても由縁のある狂言です。ぜひ皆様にお越しいただけるとありがたいです」と、思いを語りました。梅枝は、「大阪松竹座は初めてなので楽しみです。『恋女房染分手綱 重の井』で三吉を勤めます。どうぞよろしくお願いします」と、元気に挨拶しました。

 

 中村鴈治郎は、「熱い熱い夏が戻ってまいりました。今月は萬壽兄さん、時蔵さんの襲名、梅枝さんの初舞台とおめでたい公演です。私も一緒に出させていただきまして、襲名に華を添えたい」と、笑顔。中村扇雀は、「昼夜ともに出演して、千穐楽まで精一杯勤めますので、ぜひ劇場に足をお運びください」と、呼びかけました。坂東彌十郎は、「関西・歌舞伎を愛する会が45周年。40数年前に初めて出させていただいたのがつい昨日のことに思えます」と、懐かしみます。

 

  「今回は萬屋の皆さんの襲名、初舞台がございましてとても賑やかです。ぜひ昼夜ともによろしくお願いします」と、片岡孝太郎。尾上菊之助は、「沿道からたくさんのご声援をいただきありがとうございます。ご声援を力に精一杯勤めさせていただきます」と、お集まりの皆様に感謝を述べました。中村歌昇は、息子の中村種太郎、中村秀乃介と手をつないで登場。「今回は長男、次男と一緒に大阪松竹座に出演させていただけること、とてもうれしく思っています」と言い、種太郎、秀乃介もそれぞれご挨拶しました。

 

 中村萬太郎は、「当月は父と兄の襲名、そして甥の初舞台をこの大阪松竹座で披露させていただくことがかないました。ぜひ盛り上げていただければと思います」と、呼びかけます。「先月6月に続き、2カ月連続で大阪松竹座に出演できますこと、上方歌舞伎の一員としてとてもうれしく思っております」と、中村壱太郎が喜びを述べると、「関西・歌舞伎を愛する会結成四十五周年のこの節目の公演に出演させていただけること、ありがたく思っています」と、中村隼人が感謝を伝えました。

 

 「このたびのおめでたい公演に、昼夜にわたりまして2役勤めさせていただきます」と、上村吉弥。片岡松之助は、暑いなかお越しくださったお客様に感謝を述べながら、「また劇場でお待ち申しております」と伝えます。中村梅花は、「お招きいただき感謝いたしております」と、挨拶。中村歌六は、「ただいまでございます。萬壽さん、時蔵さん、梅枝さんの親戚の一人として参加させていただきます。チーム小川です。どうぞよろしくお願いいたします」と、語りました。

 

 片岡仁左衛門が、「今年もまた夏に大阪松竹座の舞台に立てることを大変うれしく思っております。今回の話題はなんと言いましても萬屋三代の襲名披露となりますので、大成功に収めたいと思っております。そして今回、梅枝さん、種太郎さん、秀乃介さんという小さな子どもたちがこの夏の芝居にそろって出てくれることを大変うれしく思います。ぜひ若い彼らのことも応援いただきたきたいと思います。私も一所懸命頑張りますのでどうぞよろしくお願いいたします」と語ると、会場は温かな雰囲気に包まれました。

 

 最後に、仁左衛門の発声のもと大阪締めで公演の成功を祈念すると、観客から大きな拍手が送られました。YouTube松竹チャンネルでは、千穐楽の7月26日(金)まで、アーカイブ配信をご覧いただけます。

 大阪松竹座「七月大歌舞伎」は、7月3日(水)から26日(金)までの公演。チケットは、チケットWeb松竹チケットホン松竹で販売中です。

 

大阪松竹座「七月大歌舞伎」開幕前の船乗り込み

 

 

2024/07/01