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「新春浅草歌舞伎」出演者が語る意気込み

「新春浅草歌舞伎」出演者が語る意気込み

 2025年1月2日(木)から始まる浅草公会堂「新春浅草歌舞伎」に出演する、中村橋之助、中村鷹之資、中村莟玉、中村玉太郎、市川染五郎、尾上左近、中村鶴松が、公演への意気込みを語りました。

 次世代を担う若手花形俳優が大役に挑む登竜門として、40年以上にわたり浅草の地で開催し続けてきた「新春浅草歌舞伎」。2025年は、今年1月の公演をもって「新春浅草歌舞伎」への出演がひと区切りとなったメンバーの思いを引き継ぎ、橋之助、鷹之資、莟玉、玉太郎、染五郎、左近、鶴松が出演する、新たな顔ぶれでの上演となります。「今年の『新春浅草歌舞伎』の千穐楽に、(中村)米吉のお兄さんから託された」というリレーバトンを掲げた橋之助。「このバトンをさらに大きく、重くできるように、僕たちの代も一所懸命に勤めてまいります」と、決意を表明します。

 

「新春浅草歌舞伎」出演者が語る意気込み

 

 橋之助は、「ここにいる七人全員が座頭です。皆が同じ思いをもって一致団結し、熱く走り抜ける舞台にしたいですし、お客様の明日の活力となれるような、パワーあふれる公演にしたい」と、力強く語ります。第2部『絵本太功記』で武智光秀を勤めることについて、「僕自身真ん中が似合う、どしっとした立役を目指していますので、光秀は必ず通らなくてはならないお役だと思っていました。今、僕自身ができる光秀を、体当たりで挑んでいきたいです」と、気合十分です。

 

「新春浅草歌舞伎」出演者が語る意気込み

 

 「『新春浅草歌舞伎』は、ずっと出たいと思っていた公演でした。浅草の方からも来られたらいいね、と言っていただいていたので、(出演が決まって)うれしかったです」と、笑顔で話す鷹之資。「この世代のメンバーでがっつり組んで芝居をするのは初めてですので、どのような感じになるのだろうという期待でいっぱいです。皆それぞれ大役を勉強して挑戦させていただきますので、先輩に教わったことをまずきちっとできるように、そして観に来てくださったお客様に楽しんでいただけるように、稽古に励みたいと思っています」と、意気込みました。

 

「新春浅草歌舞伎」出演者が語る意気込み

 

 来年で『新春浅草歌舞伎』への出演が10回目となる莟玉は、「(今年の公演で)お兄さんたちが花道を歩いていかれる背中を見て、それまで一緒に過ごした10年間を、ジーンと振り返っていました」と、述べます。「先輩たちがいるのが当たり前でしたので、まだ少し不安なこともありますが、いよいよ自分たちの番が来たのだと、ワクワクもしています。舞台ではもちろん一所懸命勤め、楽屋では楽しく過ごす、これまでの先輩たちがつくってきてくれたこのメリハリが、チームワークにも繋がっていると思いますので、引き継いで頑張りたいと思います」と、気を引き締めます。

 

「新春浅草歌舞伎」出演者が語る意気込み

 

 「小さいときから『新春浅草歌舞伎』は何度も 拝見しており、いつか私も出られたらと考えていましたが、ついに出させていただけることになり、本当にありがたいです」と、喜びをにじませる玉太郎。「『新春浅草歌舞伎』はなんと言っても、浅草の皆様が育ててくださっている特別な公演でもありますので、またこの新しい世代も浅草の皆様に愛していただけるように、また我々が一丸となって歌舞伎を継承していけるように、切磋琢磨して一所懸命に勤めてまいります」と、真摯に語ります。

 

「新春浅草歌舞伎」出演者が語る意気込み

 

 染五郎は、「ここ数年、毎年1月は歌舞伎座で祖父(松本白鸚)と父(松本幸四郎)と3代そろって舞台に出させていただくことが続いておりましたが、新しいところに飛び込んでみたいという思いもあって、今回浅草に出させていただけることをうれしく思っております」と、心境を語ります。「(『絵本太功記』の)武智光秀は高麗屋、また播磨屋でも代々演じられてきたお役ですので、それを繋いでいけるようにゆくゆくは回数を重ねたいと思っています。今回光秀は祖父から教わることになりましたので、とても楽しみです」と、期待を膨らませます。

 

「新春浅草歌舞伎」出演者が語る意気込み

 

 「若手にとって憧れである『新春浅草歌舞伎』の舞台に出させていただけることは本当にありがたいことですし、責任をもってしっかり舞台を勤めたい」と、語るのは左近。「例年1月は国立劇場で、(尾上)菊五郎のお兄さんの元で、菊五郎劇団としてお芝居をしておりました。お兄さんの元から離れてこの浅草の舞台に立つということは、菊五郎劇団の人間として恥じない舞台をしなければならないと思っております。お世話になった皆様への恩返し、という気持ちで、自分が成長した姿をこの憧れの舞台でお見せできるよう勤めたいです」と、熱い思いを伝えます。

 

「新春浅草歌舞伎」出演者が語る意気込み

 

 鶴松は、「数年前に出演させていただいて以来しばらく出ていなかったのですが、メンバーが変わりその一員として再びここに立っていることを本当にうれしく思います」と、喜びを表します。「浅草は、6歳で『平成中村座』に出てからずっとお世話になっている場所でございます。大変な役ばかりではありますが、(中村)勘九郎と七之助の兄からも叱咤激励をいただきました。先輩後輩同輩、素敵な仲間たちのなかで、これだけの大きなお役を勉強させていただけるのはなかなかないことですし、恥をかけるだけかいて今後に繋げていけるような芝居をつくりたいと思います」と、気合を込めました。

 

 新たな顔ぶれでお届けする、エネルギーあふれる「新春浅草歌舞伎」にどうぞご期待ください。

 浅草公会堂「新春浅草歌舞伎」は、2025年1月2日(木)から26日(日)までの公演。チケットは11月20日(水)から、チケットWeb松竹チケットホン松竹で発売予定です。

2024/11/15