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襲名披露興行を前に八代目菊五郎、菊之助が墓参

2025年5月、6月に歌舞伎座で行われる、八代目尾上菊五郎襲名披露 六代目尾上菊之助襲名披露興行「團菊祭五月大歌舞伎」、「六月大歌舞伎」に出演する八代目尾上菊五郎、尾上菊之助が、雑司ヶ谷霊園へ墓参し公演の成功を願いました。
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襲名披露を前に、祈りを
二人が訪れた雑司ヶ谷霊園には、五世以来の菊五郎や音羽屋の先祖が眠る墓があります。菊五郎は、「今日は雨模様になってしまいましたが、吉兆な気もしまして。きっとこれが恵みの雨となり、劇場に多くの方が足を運んでくださることと期待しています」と、ご挨拶。
「本日お参りをさせていただき、改めて八代目菊五郎、六代目菊之助を襲名させていただく報告と、稽古の成果を初日から十分に発揮できるようお願いし、またこれからの二人をお導きくださいとお祈りしました。いよいよ初日が近づいてまいりましたので、あとは精一杯勤めるだけだと思っています」と、菊五郎が気合を込めます。菊之助も、「緊張していますが、菊之助になる心構えもできてきて、初日を迎えるのが楽しみです。代々の菊五郎は全員素晴らしい方々だったので、皆様に襲名のご報告ができてとてもうれしいです」と、心境を語りました。

▲ 先祖の墓の前で
気が引き締まる思い
お墓参りについて、菊五郎は「節目にはいつもお参りしますが、非常に気が引き締まります。偉大な先人たちがお墓に眠っていらっしゃるので、顔向けができるようになりたいと強く思いますし、胸を張って菊五郎、菊之助を襲名させていただけるような技芸を板の上で披露しなければという思いと、未来への希望も感じているところです。名に見合うようにこれからも一所懸命努力してまいります」と、決意を示します。
菊之助の稽古の様子を問われると、菊五郎は「今回『連獅子』以外は初役で、大人が勤めても大変な役ばかりですので、稽古は厳しく行いました。『京鹿子娘道成寺』には玉三郎のお兄さんが出てくださり、『弁天娘女男白浪』は同世代の皆様で、『車引』は先輩方の胸を借りつつ梅王丸を勤め、『連獅子』は2年前よりさらに成長した姿をお見せできればという思いで稽古をしてきましたので、仕上がりは今のところ100%に近いです」と、確信をもって答えます。菊之助も強くうなずき、初日への期待がさらに高まりました。
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八代目尾上菊五郎、六代目尾上菊之助襲名披露興行は、歌舞伎座「團菊祭五月大歌舞伎」、「六月大歌舞伎」から始まります。その後、7月大阪松竹座「七月大歌舞伎」、10月御園座「吉例顔見世」、12月南座「吉例顔見世興行」、さらに2026年6月博多座「六月博多座大歌舞伎」と続く予定です。