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南座『流白浪燦星』初日開幕

2025年9月2日(火)、南座で『流白浪燦星(ルパン三世)』の初日が開幕しました。
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漫画やテレビアニメなど、これまでさまざまなメディアミックスで人気を集める「ルパン三世」。2023(令和5)年12月には新橋演舞場で新作歌舞伎『流白浪燦星』として上演され、多くのお客様から好評を博しました。このたび南座での開幕を控えた1日(月)に、片岡愛之助、尾上右近、市川笑三郎、市川笑也、市川中車が意気込みを語りました。
まず愛之助が、「私は流白浪燦星と、劇場版『LUPIN THE IIIRD THE MOVIE 不死身の血族』で演じたシリーズ最強の敵・ムオムに着想を得た霧王夢斎の2役を勤めます。初演からパワーアップしたところや、南座ならではの演出を楽しんでいただけたら」と、再演について力強く切り出し、続いて右近が、「前回、松也さんが演じられた石川五右衛門を土台にし、自分なりの表現にしていきたいです」と、受け継いだ役への意気込みを語ります。また笑三郎は、「物語の舞台である京都での上演で、ご当地の皆様に喜んでもらえるのではないかと思います」と笑顔で続け、笑也が、「まだまだ外は暑いので、避暑もかねて劇場で涼んでもらいながらお楽しみいただけたら」と語ります。最後に中車が、「銭形の役柄に磨きをかけていきたいと思います。暑い夏、劇場の中でも熱く演じていきたい」と、気合を込めて締めました。
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初日の幕が上がり、物語は大泥棒・流白浪燦星(愛之助)と次元大介(笑三郎)が、“卑弥呼の金印”という国宝級のお宝を狙い、雄龍丸の刀を盗み出すところから始まります。金印の封印を解くために必要な2本の宝剣のもう1本・雌龍丸をもつ石川五右衛門(右近)も同じく金印を探しており、峰不二子(笑也)は何か事情を知る様子。流白浪の因縁のライバル・銭形刑部(中車)も流白浪を追っています。流白浪一味と銭形との逃走劇をはじめとする、原作にも通ずる場面の数々に観客は引き込まれ、物語の展開に期待を膨らませていきます。
ご当地である南禅寺山門や八坂神社の場面も観客を魅了し、物語への没入感をさらに高めるなか、愛之助がゲスト声優として出演した、ルパンシリーズの映画に登場するキャラクターを彷彿とさせる場面や、迫力が増した流白浪と五右衛門の本水を使った立廻りなど、初演からパワーアップした演出に客席は大いに盛り上がります。熱気に包まれながら物語は華やかな幕切れを迎え、客席からは万雷の拍手が送られました。
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南座『流白浪燦星』は26日(金)までの公演。チケットは、チケットWeb松竹、チケットホン松竹で販売中です。