歌舞伎いろは

【歌舞伎いろは】は歌舞伎の世界、「和」の世界を楽しむ「歌舞伎美人」の連載、読み物コンテンツのページです。「俳優、著名人の言葉」「歌舞伎衣裳、かつらの美」「劇場、小道具、大道具の世界」「問題に挑戦」など、さまざまな分野の読み物が掲載されています。



伝統への誇りと心意気

 塩沢織の大きな魅力のひとつが、伝統的な絣柄。模様通りに糸を括り、熱い湯に手をつけて染め、細かな目をそろえて織り上げるまで、ずっと人の手がかかわっています。
 ベテランの職人・杉山一郎さんが糸の束を染料の中へ。
 「40℃くらいからはじめて、色が決まったら(思う色に糸が染まったら)徐々に温度を上げて、96~98℃くらいにします」(杉山さん)
 束の中のほうの糸まできれいに染まるように、始終糸を引き上げてはほぐし、染まり具合をチェック。熱い湯に手をつけながらの作業です。

 染まった糸を織り上げるのは、この道30年の織り手・渡辺アツ子さん。
 「温度や湿度で微妙に糸の張り具合が変わるので、少しずつ織りながら調整します」(渡辺さん)

 塩沢織の魅力が一番味わえるのが絣柄という渡辺さんですが、図案と首っ引きの作業は1反織り上げるのに最低でも10日前後はかかるとか。こうした職人さんの根気と誠実さが、塩沢の織物を守り続けているのです。

塩沢つむぎ記念館

住所

 : 

新潟県南魚沼市塩沢1227-1

TEL

 : 

025-782-4888

営業時間

 : 

9:00~17:00

定休日

 : 

月曜(祝日の場合翌日)

料金

 : 

1F展示販売場 無料・2F織工房 大人:200円(他、手織り体験料実費)

HP

 : 

塩沢町観光協会『塩沢つむぎ記念館』

つむぎの里

住所

 : 

新潟県南魚沼市目来田155

TEL

 : 

0257-82-0019

営業時間

 : 

9:00~17:00

定休日

 : 

年中無休(冬期12月~3月は水曜日休館)

料金

 : 

無料

HP

 : 

塩沢町観光協会『つむぎの里』


モダンな草木柄を絣で織り出している渡辺アツ子さん

染め上げた糸を次工程にまわすためきれいにほぐすのも大切な作業

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