歌舞伎いろは

【歌舞伎いろは】は歌舞伎の世界、「和」の世界を楽しむ「歌舞伎美人」の連載、読み物コンテンツのページです。「俳優、著名人の言葉」「歌舞伎衣裳、かつらの美」「劇場、小道具、大道具の世界」「問題に挑戦」など、さまざまな分野の読み物が掲載されています。



藍や黄に重ね染めして無数の色が生まれる。

伝統の技に挑戦! 紅花でスカーフを染める

 男物の生産を主にしてきた米沢の織物も、武士の時代が終わり、時代の変化に合わせて女物の生産を手がけるようになる。そこで他県の織物に一線を画す、米沢の特色を出すための工夫が、同じく米沢の代表的な特産品である紅花を使った紅花染だった。紅花自体は米沢地方で昔から盛んに作られていたが、それは染料として京都などに納めるものであり、この土地で紅花を消費することはほとんどなかったとか。しかし今や着物好きの間では、「米沢織=紅花染」を連想するほど、米沢の紅花染は人気を博すようになっている。

 紅花染めが体験できる「染織工房 わくわく舘」の佐藤さんの指導で、スカーフを染めてみた。液の中で布を動かし、数分後、色止め液へ。最初は淡くしか染まらないが、色止め後いったん陰干しし、一週間以上置いてからまた新しい液で染め重ねる作業を繰り返すと、濃く深い紅色になるという。体験コースで染めたスカーフは、花の色を十分に映した明るい紅色。帯揚げとしても使えそうだ。米沢旅行の記念に、ぜひ一枚染めて帰りたい。

染織工房 わくわく舘

住所

 : 

山形県米沢市御廟1丁目2-37

TEL

 : 

0238-24-0268

営業時間

 : 

9:30~16:30

定休日

 : 

水曜日

紅花染体験1,050円~

HP

 : 

http://www.wakuwakukan.co.jp/



液の中で満遍なく布を動かすのがポイント。紅花の染色液につけると、指先まで美しい紅色に染まる。石鹸で落ちてしまうのが惜しい…。

歌舞伎と旅

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