貴重な古民家の柱や梁を再利用して、日本の古きよき住まいの姿に再生した「いきかえり（生き返り）」の宿。今はなかなか見られなくなった、細工の見事な建具をデザイン的に取り入れ、随所にちりばめてある。宿の主が時間をかけて蒐集した美術品や民芸品を展示する小さなギャラリーもあり、昔の日本に思いをはせ、ゆったりと美しい時間を満喫できる。珍しいのは、朝食につきたてのお餅が供されること。昔お蚕部屋だったという合掌造りの広間で、宿泊客を前にスタッフがお餅をつく。穏やかな夕べと活気ある朝、まさに理想的な一日を約束してくれる宿だ。蔵王石の貸切源泉風呂を増設するなど、4月中旬リニューアルオープン予定。

住所  ：  山形県南陽市赤湯3005 TEL  ：  0238-43-6111 料金  ：  特選米沢牛すき焼きプラン26,400円/一人(税込・一泊2食付) HP  ：  http://www.takinami.co.jp/

　上手い蕎麦屋の多い土地として知られる山形だが、ここ白鷹の蕎麦屋はそれぞれが個性的。この店の蕎麦は、蕎麦の実を石臼で挽きぐるみにした十割蕎麦。細いが腰が強く、辛めの汁と自家製生南蛮の薬味がよく合う。つけ合せの香の物もすべて、主一家が畑で育てた手作りの味。なお、「収穫されたばかりの新蕎麦としびれるほど冷たい水が、上手い蕎麦作りの基本」という主の信念から、新蕎麦が出てる11月から3月までしか営業しない。

住所  ：  山形県西置賜郡白鷹町荒砥甲583-1 TEL  ：  0238-85-3592 営業時間  ：  11月～3月のみ営業 11：30～14：00 / 17：00～20：00終了（夕方の予約は5名から） 定休日  ：  不定休／要予約 もりそば　650円

　創業100年になるというこの店の自慢は、名物の「牛すじ煮込み」。長年継ぎ足し続けて作られた煮汁と、やわらかく煮込んだ牛すじの旨さがたまらない。おすすめはこの牛すじ煮込みと地元の野菜を組み合わせたランチセット。本来は平日・1日限定20食だが、予約を入れれば大丈夫。2～3月は、雪の中で甘みを増した野菜を塩だけで茹でた、滋味あふれるスープが出る。お土産に、牛煮込みをあんにした「牛煮込みまんじゅう」も人気だ。

住所  ：  山形県川西町大字上小松1644 TEL  ：  0238-42-3254 営業時間  ：  11：30～14:00 / 17:00～22:00 定休日  ：  月曜 牛すじ煮込と雪中野菜ランチ　900円 ※一日限定20食　平日限定（火・水・木）、土日祝は予約で受付可。