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博多座「六月博多座大歌舞伎」初日の賑わい

博多座「六月博多座大歌舞伎」初日の賑わい

 

 2026年6月2日(火)、博多座「六月博多座大歌舞伎」の初日の幕が開きました。

 昼の部は、ご祝儀舞踊『寿式三番叟』で幕を開けます。翁を彌十郎が、三番叟を廣松、鷹之資、莟玉、玉太郎、吉太朗が勤め、能の「翁」を題材とした格調高い舞踊が襲名を寿ぐ祝祭の雰囲気を高め、劇場を華やかな空気で包み込みました。続く三大名作のひとつ『菅原伝授手習鑑』「車引」は、様式美と荒事の魅力が凝縮された人気演目です。菊之助が昨年初役として挑んだ梅王丸を勤め、襲名披露興行で数々の経験を重ねた成果を感じさせる堂々たる舞台姿を見せ、客席からは大きな拍手が送られます。昼の部の最後は、五世尾上菊五郎が制定した「新古演劇十種」のひとつ、『茨木』です。八代目菊五郎が初役として真柴実は茨木童子に挑み、妖艶さと凄みを併せ持つ演技で客席を魅了します。片腕を失った鬼神が繰り広げる舞踊や迫力ある立廻りに、劇場の熱気は一層高まり、喝采のなか幕を閉じました。

 

 夜の部は、『ぢいさんばあさん』より幕開け。菊五郎が初役として美濃部伊織を、雀右衛門が妻るんを勤め、離れ離れとなった夫婦が再び巡り会うまでの歳月と変わらぬ愛情を描きます。あたたかな夫婦愛に、客席はぐっと引き込まれました。続く『男伊達花廓』では、團十郎が江戸の伊達男・御所五郎蔵を勤め、粋な心意気と華やかな江戸情緒で観客を魅了。傘を使った立廻りもみどころとなり、音羽屋の襲名披露興行に鮮やかな彩りを添えました。そして『口上』では、裃姿の出演者が舞台に勢ぞろいし襲名を寿ぎます。菊五郎は「歴代の菊五郎が大切にしてまいりました『伝統と革新』の精神に則り、精進していく覚悟でございます」と挨拶し、菊之助は「大きな名跡を襲名させていただく感謝とともに、立派な歌舞伎俳優となれますよう、なお一層精進してまいります」と力強く述べ、劇場は祝福ムードに包まれました。夜の部の最後は『連獅子』。親獅子を菊五郎、仔獅子を菊之助が勤めます。前半では親獅子と仔獅子の情愛が丁寧に描かれ、後半では豪快な毛振りを披露。親子ならではの息の合った舞台に客席の熱気は最高潮に達し、幕切れには惜しみない拍手が送られました。

 博多座「六月博多座大歌舞伎」は22日(月)までの公演。チケットは、博多座オンラインチケット、電話予約センター、劇場窓口ほかで販売中です。

 

博多座「六月博多座大歌舞伎」初日の賑わい

『寿式三番叟』坂東彌十郎

博多座「六月博多座大歌舞伎」初日の賑わい

『寿式三番叟』左より、中村莟玉、上村吉太朗、大谷廣松、中村玉太郎、中村鷹之資

博多座「六月博多座大歌舞伎」初日の賑わい

『菅原伝授手習鑑 車引』左より、上村吉太朗、坂東彌十郎、中村鷹之資、尾上菊之助

博多座「六月博多座大歌舞伎」初日の賑わい

『茨木』八代目尾上菊五郎

博多座「六月博多座大歌舞伎」初日の賑わい

『ぢいさんばあさん』左より、中村雀右衛門、八代目尾上菊五郎

博多座「六月博多座大歌舞伎」初日の賑わい

『男伊達花廓』市川團十郎

博多座「六月博多座大歌舞伎」初日の賑わい

『口上』左より、市川團十郎、尾上菊之助、八代目尾上菊五郎、中村雀右衛門、坂東彌十郎

博多座「六月博多座大歌舞伎」初日の賑わい

『連獅子』左より、尾上菊之助、八代目尾上菊五郎

2026/06/03