ニュース

勘九郎、七之助が語る、「平成中村座 小倉城公演」

勘九郎、七之助が語る、「平成中村座 小倉城公演」

 

 11月1日(金)から行われる、「平成中村座 小倉城公演」について、出演の中村勘九郎、中村七之助が語りました。

令和最初の「平成中村座」は九州で

 平成12(2000)年に、東京で初めて上演された「平成中村座」。以来20年に渡って、日本国内に留まらず、海外でも公演を行い、世界中の人に愛されてきました。今回の公演が、令和初めての公演となります。その場所として選ばれたのが、福岡で唯一天守閣を持つ城、北九州市 小倉城の目の前にある、勝山公園です。小倉城天守閣再建60周年と、博多座開場20周年という年に、九州の地で初めて「平成中村座」が行われます。

 

勘九郎、七之助が語る、「平成中村座 小倉城公演」

 平成中村座について、「父(十八世勘三郎)が残してくれた大きな宝物のひとつ」と、勘九郎。「江戸時代の息吹を感じられる、この平成中村座が、私もとても大好きで、早く九州の皆様に観ていただきたいという気持ちでいっぱいです」と、気合十分です。「江戸時代の芝居小屋のような、皆がぎゅうぎゅうになって、役者の息吹、そして観客と一体になれる小屋をやりたいという父の思いからできた小屋。父の夢であり、僕たちにとっても、いろいろな可能性がある夢の小屋なので、その魅力が少しでも九州の皆さんに伝わればいいなと思っています」と話しました。

 

 七之助も、「(平成中村座は)役者にとっても、お客様にとっても、お芝居が何倍も楽しく観られるような小屋。お客様との距離が近いですから、相乗効果がとても生まれやすい」とし、今回九州に初上陸することについて、勘三郎と平成中村座の話になると、「大阪より西に行ってない、という話がたびたび出ていました。九州にいつか行こうと言ってたことが、(父が)亡くなって少し経ってから、かなった。父も一緒にいるのだという気持ちで、今回は父の魂と共に、いい公演にしていきたいと思います」と意気込みました。また、「九州のお客様はとても熱いお客様が多いので、その熱意に負けないように、いい芝居をしたい」と、笑顔を見せました。

 

勘九郎、七之助が語る、「平成中村座 小倉城公演」

上演演目と主な配役が決定 

 昼の部では『神霊矢口渡』、『お祭り』、そして『封印切』、夜の部では通し狂言『小笠原騒動』が上演され、獅童も今回の公演に出演することが発表されました。『神霊矢口渡』で、お舟を初役で勤める七之助。「歌舞伎の代表的な娘役の一つで、とてもいい役。歌舞伎の娘役は、何か思ったら、一筋に突っ走る。それが娘役のいいところ。お舟は、義峰と出会い、来世で一緒になろうという気持ちを受けとって、身代わりになり、しかも父親に誤って殺される。刺されながらも、ひと目みただけの男の人を助けようと、命をかけて、太鼓を打つという、情念がある。娘役の醍醐味が詰まったお役なので、とても楽しみにしています」と、思いを込めました。

 

 中村屋にゆかりのある、『お祭り』に出演するのは、勘九郎。「祖父(十七世勘三郎)、父ともに大事にしてきた踊り。目で見るのではなく、匂いで伝わればいいなと思います。歌舞伎の世界一生勉強という言葉のとおり、なかなか今の歳では手の届かないところの踊りではあると思いますが、今の自分が出せる人生経験が、この踊りに、匂いとして出てくるのでは」と語りました。また、以前『お祭り』を「平成中村座」で上演したときを振り返り、「平成中村座」には、「江戸時代の小屋では絶対にできなかった仕掛けがあり、後ろがばっと開くんです。父が踊ったときは、開けてかっこよかった思い出があります。ぜひ、今回も後ろを開けさせていただくので、(「平成中村座」をご覧になる方以外にも)見に来てほしいと思います」とにっこり。

 

 『封印切』では、獅童の忠兵衛に、八右衛門を勘九郎が、七之助が梅川を勤めます。勘九郎は、八右衛門を勤めるにあたり、「嫌な奴ですけどどこか憎めない、可愛らしいところをつくらないといけないなと思います。そして、何よりも忠兵衛との息。獅童さんとは子どもの頃から父の元、ともに修行してきましたし、不思議な縁を感じるんですけれども、二人の息が合ったところをお見せできれば」と意気込みました。七之助は、平成13(2001)年11月の「平成中村座」の試演会を思い起こし、「『義経千本桜』をやったとき、『四ノ切』の忠信が獅童さんで、兄が『吉野山』の忠信で、僕は義経を通しでやらせていただいた。そのときのカーテンコールに、泣いた覚えがあるんです。その三人が月日が経って、この初九州で、お役をやらせていただくことになったんだなと」、喜びを噛み締めるように語りました。

 

勘九郎、七之助が語る、「平成中村座 小倉城公演」

公園全体を巻き込んだお祭り騒ぎに

 『小笠原騒動』は、小倉藩で実際に起きたお家騒動を題材とした作品。「小倉に決まったとき、これはやるしかないと、運命だなと思いました」と熱っぽい口調で話した勘九郎。歌舞伎のドラマ性だけでなく、水車が回りながらの立廻りや、早替りがあり、みどころたっぷりな演目ですが、今回は、演目の途中で「(芝居小屋の)後ろを開けるんですけれども、7日間くらい、花火を打ち上げる機会があります。何日から何日というのはまだ決まってないんですけれども、公園に来てくだされば小笠原の大詰めが見られますし、花火も見られる」と、明かしました。

 

 「平成中村座」といえば、公演だけでなく、入り口前に江戸の職人の店が並ぶ、五軒長屋も魅力のひとつ。今回は、出店する店舗の数も増え、「長屋は約20軒。10軒は江戸、東京から来ます。そしてもう10軒は、ご当地、福岡や、小倉の店舗が出る」と目を輝かせながら勘九郎が話します。「今までは平成中村座のチケットが無ければ買えなかったんですけども、今回は一般公開している。こういう文化は、これから大切にしていかなくてはいけない。本物の美というか、江戸時代からあった手のモノというのに皆さんに触れていただきたいという思いがある。どんどん来てほしいですね」と笑顔を見せました。

 

勘九郎、七之助が語る、「平成中村座 小倉城公演」

 小倉城公演での長屋(約20軒)のイメージ図

 七之助も、「目当ては中村座じゃなくても全然構わないので、20軒の長屋をぷらぷらして、お酒でも飲んで、「ああ、歌舞伎やっているな」という軽い気持ちでぷらっと来て、帰れるような、そんな気軽な中村座にしたいなと思っております。 なかなか、ふつうの劇場だと、どうやってチケット買ったらいいのかとか、やっぱりちゃんとした服装していかなくちゃいけないのかと、お客様も思ってしまうので、そういうのを取っ払ったお祭りというような、平成中村座にしたいなと思っております」と、呼びかけました。

 

 「平成中村座 小倉城公演」は、11月1日(金)~26日(火)までの公演。公演詳細が決まり次第、歌舞伎美人でもお知らせしていきますので、ご注目ください。

 

勘九郎、七之助が語る、「平成中村座 小倉城公演」

 左より、安孫子正松竹株式会社代表取締役副社長、中村七之助、中村勘九郎、相良直文株式会社博多座常勤相談役、荻孝浩株式会社テレビ西日本取締役

2019年06月28日

月別ニュース一覧へ
ページの先頭へ戻る