ニュース

玉三郎が語る、大阪松竹座「坂東玉三郎 初春特別舞踊公演」

玉三郎が語る、大阪松竹座「坂東玉三郎 初春特別舞踊公演」

  撮影:柏原孝史

 2022年1月2日(日)から始まる、大阪松竹座「坂東玉三郎 初春特別舞踊公演」に出演の坂東玉三郎が、公演に向けての思いを語りました。

お客様に気持ち新たに喜んでいただけるものを

 来年も口上で幕を開ける、「坂東玉三郎 初春特別舞踊公演」。玉三郎は、「数枚の打掛(の披露)と、何かお正月のご挨拶をと思っております。今回のために1枚打掛を新しく仕立てました」と、笑顔を見せました。「お客様に同じものをお見せするのも申し訳ないと思って」新調するのは、「雪持柳に白鷺の、黒の打掛。いずれは、『傾城』で使わせていただきます」。そのほかにも数枚の打掛の紹介を考えているようです。

 

 続く『藤娘』は、「潮来(いたこ)で踊らせていただきます」。歌舞伎の『藤娘』は藤音頭で踊られることがほとんどで、玉三郎も潮来出島で踊るのは「7歳のとき以来です。藤音頭は六代目(六世尾上菊五郎)が華やかに、お客様に喜んでいただけるように変えてくださったもので、(『藤娘』は)元々は潮来なんです」。幾度と踊ってきた演目だからこそ、「少しは変えなければという、そういう思いです。華やかな、見た目が今までと全然違うものをつくりたいと思ったんです。そのために、潮来であったり、装置を変えたりすることを考えました」と明かします。

 

 『お祭り』については、「本来は異なる季節の演目なのですが、お正月ということでできる限り華やかに、若い衆も関わって、とんぼを返ったり、立廻りをご覧いただけると思い選びました。派手が第一なのかな」とにっこり。玉三郎が大阪松竹座で『お祭り』を勤めるのは、「今回が初めてです。一人の『お祭り』は、(昭和49年に)新橋演舞場でやって以来なので、もう40年以上経ちます」。

 

玉三郎が語る、大阪松竹座「坂東玉三郎 初春特別舞踊公演」

 撮影:柏原孝史

この時期を得てできたこと

  「今年はとても厳しい1月になりましたが、来年はいくらかでも緩和されて、皆様に安心してご来場いただけますように願っています」と穏やかに話した、玉三郎。この1年について尋ねられると、「歌舞伎の公演というものが、長くても幕間を入れて3時間以内でお客様に観ていただけるという新しい常識が生まれたと思うんです。この機会を得られたということは良かったことだと思っています」、と前向きに振り返りました。

  大阪松竹座「坂東玉三郎 初春特別舞踊公演」は2022年1月2日(日)から23日(日)までの公演。チケットは12月5日(日)から、チケットWeb松竹チケットホン松竹で発売予定です。

2021/11/18