ニュース

團十郎、新之助が語る、御園座「二月御園座大歌舞伎」

團十郎、新之助が語る、御園座「二月御園座大歌舞伎」

 

 2024年2月1日(木)から始まる御園座「二月御園座大歌舞伎」に出演の市川團十郎と市川新之助が、公演への思いを語りました。

初めて観る方も楽しめるように

 昼の部では『吉野山』、夜の部では、襲名披露の『口上』に加え、『勧進帳』に出演する團十郎。「『吉野山』もたびたび勤めさせていただいておりまして、(坂東)玉三郎のお兄さん、(中村)雀右衛門のお兄さんや(尾上)菊之助さんとともにご一緒させていただいた思い入れのある作品です。昼の部は、『外郎売』のほかにも、歌舞伎を初めて観る方でも楽しめる演目立てとなっています。夜の部の『勧進帳』は、歌舞伎十八番の一つ、市川宗家の芸。この作品では雀右衛門さん、菊之助さんとともに、名古屋の方々にしっかりと古典を観ていただきたいと思います」と、公演への思いを語ります。

 

 昼の部で『外郎売』に出演する新之助は、「自分も好きな演目である『外郎売』を、新之助初舞台のときに勤めさせていただきうれしいです。名古屋で舞台に立つのが初めてなので、すごく緊張しますが、お客様に楽しんでほしいと思っています」と、気合は十分。團十郎は「父としては、この『外郎売』を新之助時代に極めてもらいたいという思いから、徹底的にやらせていますが、この名古屋での『外郎売』を区切りとして、と思っています」と、親として、師匠としての心の内を明かします。

 

團十郎、新之助が語る、御園座「二月御園座大歌舞伎」

 

襲名から1年を迎えて

 「十三代目市川團十郎白猿襲名披露 八代目市川新之助初舞台」の公演は、令和4(2022)年11月、歌舞伎座で幕をあけ約1年が経ちました。「あまり実感はないけれど、サインをするときに名前が変わったことを感じる」と、声をそろえる二人。團十郎は、「歌舞伎座で2カ月、その後博多座、巡業、南座と終わってみて、まだ海老の殻のついている團十郎ですが、少しずつ團十郎になっている実感はあります」と、自身の責任の重みについても触れました。

 

 また、この1年の新之助については、「目覚ましく進歩したと思います。『外郎売』を1年間各地で披露させていただいた結果、南座の千穐楽の日には、積み上げてきた日々が実となって、お客様にも通じる芸風になってきていると感じました。本人もやる気があるので、親としては環境をつくって見守り、この御園座で『外郎売』がより良くなるように、またひとつ階段を上ってもらいたいと思っています」と、その成長ぶりに目を細めます。

 

團十郎、新之助が語る、御園座「二月御園座大歌舞伎」

 

名古屋、御園座での思い出

  御園座には、新之助時代に毎年のように出演していたと話す團十郎。「そうそうたる先輩方が、バリバリ芝居をしているのを拝見しては、自分も大きな俳優になりたいと強く思っていました。新しくなった御園座はまだ出演回数が多くないのですが、今回の公演で、思い出がつくれたらいいなと思います」と話し、続いて新之助も「名古屋に行ったことはあるのですが、御園座は初めてで、すごく楽しみです。名古屋の伝統にも触れ、楽しみたいと思います」と、二人で顔をあわせて笑顔で締めくくりました。

 御園座「二月御園座大歌舞伎」は2024年2月1日(木)から17日(土)までの公演。チケットは1月10日(水)より、チケットはチケットWeb松竹御園座ほかで発売予定です。

 

團十郎、新之助が語る、御園座「二月御園座大歌舞伎」

 

 

2023/12/28