ニュース

大阪松竹座「片岡仁左衛門 坂東玉三郎 初春特別公演」初日開幕

大阪松竹座「片岡仁左衛門 坂東玉三郎 初春特別公演」初日開幕

 

 2025年1月11日(土)、大阪松竹座で「片岡仁左衛門 坂東玉三郎 初春特別公演」の初日が開幕しました。

 今回上演される『於染久松色読販(おそめひさまつうきなのよみうり)』「土手のお六 鬼門の喜兵衛」と『神田祭』は、昨年4月、歌舞伎座で同じく片岡仁左衛門と坂東玉三郎の顔合わせで上演され、大入りとなった演目です。このたびは実に19年ぶりとなる、大阪松竹座での二人の顔合わせに、初日から多くのお客様が詰めかけました。

 

 まずは『於染久松色読販』から。玉三郎演じる土手のお六と、その夫で仁左衛門演じる鬼門の喜兵衛は、思惑は別ながら、百両を手に入れたさに、偶然預かった死人を使った強請りを思いつきます。土手のお六は平気で悪事を働く“悪婆”と呼ばれる役柄で、玉三郎が退廃美あふれる婀娜(あだ)な風情で魅了します。桶の上に胡坐をかいて決まる喜兵衛とお六の見得は大きなみどころです。続く「強請り場」では、大店の店先で、死人をネタに強請りを始めますが…。目論見が外れた夫婦二人がきまり悪そうにすごすごと駕籠を担いで花道を引っ込むユーモラスな幕切れでは、客席からも笑いがこぼれ、大きな拍手で沸き返りました。

 

 続く『神田祭』では、仁左衛門がいなせな鳶頭、玉三郎は艶やかな芸者に扮します。江戸庶民が待ちに待った「天下祭」で賑わう風情と、当時の庶民の憧れであった鳶頭と芸者の仲睦まじい様子に、客席から“ご両人!”の大向うがかかります。鳶頭と若い者との派手な立廻りの後、鳶頭と芸者が花道の七三で満員の客席へ感謝のお辞儀をすると割れんばかりの拍手が。お互いの衣裳を整え、頬を寄せ合い、仲良く手をつないで花道を歩いて行く二人の姿に客席はうっとりした様子。そのまま幕になるも客席からは万雷の拍手が鳴りやみませんでした。

 大阪松竹座「片岡仁左衛門 坂東玉三郎 初春特別公演」は、26日(日)までの公演。チケットは、チケットWeb松竹チケットホン松竹で販売中です。

2025/01/16