歌舞伎いろは

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もっと知りたい!福助さんのこと


息子の活躍と父への思い

中村又五郎さんをもっと知りたい!
中村福助
九代目 中村福助
(なかむら ふくすけ)

生まれ
昭和35年10月29日生まれ。

家族
七代目中村芝翫の長男。息子は六代目中村児太郎、弟は三代目中村橋之助。

初舞台
昭和42年4・5月歌舞伎座『新版歌祭文 野崎村』庄屋倅(せがれ)栄三、『助六曲輪菊』禿ゆかりで五代目中村児太郎を名のり初舞台。

襲名
平成4年4月歌舞伎座『祗園祭礼信仰記 金閣寺』将監息女雪姫、『京鹿子娘道成寺』白拍子花子で九代目中村福助を襲名。

受賞
昭和57年度芸術選奨文部大臣新人賞、59年松尾芸能賞新人賞、平成16年度日本藝術院賞ほか受賞多数。

福助さんを観たい!

 桜姫の弟の吉田松若に、長男の児太郎さんが出演されますね。
 「橋之助も以前に勤めた役です(昭和57年2月南座)。児太郎は、6月には『俊寛』の千鳥を初役でさせていただきました。この8月公演の夜の部では『伊達の十役』の松島もいたします。彼は18歳。その年齢で大きな役ができるのですから、チャンスですし、非常に幸せだと思います」

 さらに、11月の巡業では『弁慶上使』のしのぶと卿の君を演じ、『手習子』を踊られることになっています。
 「弁慶を演じる橋之助が呼んでくれました。昨年亡くなった父(中村芝翫)は、児太郎のことをずっと気にかけていたので、生きていたらどんなに喜んだことだろうと思います。児太郎の『手習子』の衣裳は、父が最後に勤めたとき(平成21年5月歌舞伎座)のものを衣裳さんが出してくださったんですよ」

襲名から節目の20年を迎えて

 今年は福助を襲名されてから20年の節目の年ですね。正月の国立劇場公演から始まり、2月から5月までは連続して新橋演舞場で毎月のように大役を演じられ、4月には『仮名手本忠臣蔵』で通しておかるをされました。また、7月は『男の花道』で先祖に当られる三代目加賀屋歌右衛門を、こちらは初役で演じられました。お忙しいですね。
 「襲名してから、あっという間の20年でした。やはり大きかったのは歌右衛門の死(平成13年3月)と昨年の父の死です。京屋のおじさまも亡くなられ、歌舞伎界の世代交代を感じます」

 5月にも『女殺油地獄』のお吉を初演されましたが、そのときの与兵衛は今回も共演される片岡愛之助さんでした。
 「閉場する前の歌舞伎座では8月に納涼歌舞伎があって、当時若手であった私たちが大役をいただき、協力しあいながら勤めました。それが、演舞場になって花形歌舞伎になりました。納涼歌舞伎の精神を引き継ぎ、愛之助さん、海老蔵さんと力を合わせ、おもしろいものをご覧に入れたい。海老蔵さんも愛之助さんも最近舞台でご一緒することが多いので、相談しながらつくり上げたいと思っています」

ようこそ歌舞伎へ

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