「みんなでつくる歌舞伎美人」第1回  皆様のメッセージ発表(其の壱) 「みんなでつくる歌舞伎美人」第1回  皆様のメッセージ発表(其の壱)

今回のテーマ:歌舞伎を好きになったきっかけ

 9月末の歌舞伎美人サイトリニューアルから約1カ月の間、歌舞伎を好きになったきっかけについて、国内外の、そして幅広い年代の皆様から、数百件以上のさまざまなエピソードをお寄せいただきました。そのなかからいくつかを、2回に分けてご紹介します(後半はこちら)。
 ご家族のお誘いや学校の授業、テレビ番組やシネマ歌舞伎など、歌舞伎に初めて足を運ぼうと思った理由であったり、作品の面白さ、俳優の魅力、後見や音楽など、歌舞伎ならではの要素であったりと、内容は十人十色ですが、どのエピソードからも、皆様が歌舞伎を「好き」と感じた瞬間の楽しい気持ちがあふれて伝わってきます。共感や、新しい気づきとともに、ぜひお楽しみください。
 たくさんの素晴らしいメッセージをお寄せくださいました皆様に、厚く御礼申し上げます。

  • たびさんとさん30代

    きっかけは、勤務先を通しての鑑賞でした。勤務先の企業の法人向け年間シートで、私が行ったのが2017年の秀山祭でした。初めて観た演目が『毛谷村』、『道行旅路の嫁入』、『極付幡随長兵衛』と、豪華な3演目で、すっかり夢中になり、河竹黙阿弥も好きになりました。その後、旦那と『土蜘』を観て、今では二人で毎月の演目案内をチェックし、どの演目を観ようかとワクワクしています。

    2017年歌舞伎座「秀山祭九月大歌舞伎」

    2017年の歌舞伎座「秀山祭九月大歌舞伎」はこちら

  • 美しい日々さん10代

    高校の演劇論の時間に『野田版 研辰の討たれ』のDVDを見て、今まで難しいイメージがあった歌舞伎の印象がガラリと変わりました。言葉も思っていた以上にわかりやすく、歌舞伎の面白いところがギュッと詰まっていてすぐにDVDを購入しました。それからはシネマ歌舞伎などを観に行くようになり、今では毎月一人で歌舞伎座や南座に通っています!歌舞伎に出会わせてくれた演劇論の先生にとても感謝しています。

    『野田版 研辰の討たれ』

    シネマ歌舞伎『野田版 研辰の討たれ』はこちら

  • お琴さん20代

    歌舞伎を好きになったきっかけは、祖母を博多座に連れて行った21歳のときです。祖母は長年、歌舞伎ファンでありながら、シネマ歌舞伎しか観たことがなかったため、私から祖母を誘って、一緒に観に行きました。祖母を喜ばせるために歌舞伎を観に行きましたが、いつしか私が迫力ある演技に吸い込まれ、歌舞伎が大好きになりました。祖母のおかげで歌舞伎に出会うことができ、本当に感謝しています。

  • ぶーりんさん50代

    母が好きで初めて連れて行ってもらったときは、言葉もわからず、時間は長いし、何が面白いんだろう?と思いました。でも、衣裳や劇場の雰囲気はとても好きで、行くのを止めることはありませんでした。何度か観に行っているうちに言葉や内容などがわかってくると、とても楽しく、ときには涙し、今では月に1回はどこかの劇場に足を運んでいます。私の1年は歌舞伎で始まり、歌舞伎で終わります。

  • oryo3さん60代

    定年退職を機に自由な時間を手に入れ、観劇のための上京にも慣れました。初めはミュージカル、美術館巡り。あるとき、『助六』で通人を見て大笑い!歌舞伎に落ちた。

    2018年歌舞伎座「芸術祭十月大歌舞伎」

    『助六』のあらすじはこちら

  • なぐぅさん20代

    スーパー歌舞伎II(セカンド)『ワンピース』で、同世代の俳優さんの活躍を観たこと。その俳優さんたちが出演する「新春浅草歌舞伎」で古典も面白いと感じ、歌舞伎座や国立劇場にも行くようになりました。

    スーパー歌舞伎II(セカンド)『ワンピース』

    スーパー歌舞伎II(セカンド)『ワンピース』はこちら

  • annaさん10代

    中村屋ファミリーのテレビ番組を観て歌舞伎に興味をもちました。そのとき私は受験勉強でとても疲れていたのですが、真剣にとり組む役者さんの姿を見て私も頑張ろうと思うことができました。それから、何度も観ているうちに歌舞伎の美しさにはまっていき、今ではとても大好きになりました!

  • マメ蔵さん40代

    父方の祖母が、歌舞伎が大好きで、テレビで観るほかに南座にもよく行っており、私の中学校入学をきっかけに、よく連れて行ってもらいました。初めて見る歌舞伎の世界、花道を駆けるときのあの振動を今もよく覚えています。それから大好きで主人と一緒に行っています。

  • 歌舞伎じーさんさん80代以上

    60余年前、大学1年だったときに、友人から偶然いただいた歌舞伎座1等席のチケットが、その後歌舞伎が生涯の友となったきっかけです。菊五郎劇団で『車引』『寺子屋』などでした。初めて観る歌舞伎は圧倒的で、なにか自分の血と歌舞伎の血が強く反応し合っているような興奮を覚えたものです。下宿を京橋に移し、4年間3日にあげず幕見に通いました。卒論は当然「歌舞伎の美学」でした。

    2018年歌舞伎座「壽 初春大歌舞伎」

    『車引』『寺子屋』のあらすじはこちら

  • A.G. さんロシア

    In the late 80s, I already interested in Japanese culture, was lucky to see the performance of Kabuki with great Nakamura Utaemon VI in St Petersburg, Leningrad then, Russia. I was 14. Sumidagawa was performed. It became one of the most astonishing theatrical experiences in my life. I was impressed beyond words. Since then I never miss a kabuki tour in Russia and always visit the Kabukiza theatre and the Minamiza theatre when travelling to Japan.

    意訳:80年代、日本の文化に興味をもっていた14歳の私は、幸いなことに、サンクトペテルブルグ(※編集部注:当時のレニングラード)で、六世中村歌右衛門による歌舞伎公演を観ることができました。上演されていたのは『隅田川』でした。これは私にとって最も驚嘆すべき劇場体験の一つとなり、言葉にできないほどの感動を覚えました。以来、私は歌舞伎のロシア公演は必ず観に行き、渡日する際はいつも歌舞伎座と南座を訪れることにしています。

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