歌舞伎いろは

【歌舞伎いろは】は歌舞伎の世界、「和」の世界を楽しむ「歌舞伎美人」の連載、読み物コンテンツのページです。「俳優、著名人の言葉」「歌舞伎衣裳、かつらの美」「劇場、小道具、大道具の世界」「問題に挑戦」など、さまざまな分野の読み物が掲載されています。



題字・紫舟、インタビュー・文・富樫佳織、写真・TONY、ヘアメイク・HAMA、構成・佐藤奈緒、撮影協力・鳴神

 芝居の幕が上がる前。広い劇場いっぱいに満ちあふれる、ざわざわとした心地のよい空気。舞台の評判を囁き合う、隣や前後に座るひとの声。開演ギリギリにすべりこんで来る観客。開演直前の客席は静かな高揚感で舞台裏の俳優やスタッフたちとつながり、その気持ちは開演をピークにひとつになるような気がします。

 そんな毎日のドキドキや、観客と一体になる幸せを舞台でいつも感じさせる女優が美波さんです。蜷川幸雄さん演出の『エレンディラ』、野田秀樹さん演出の『贋作 罪と罰』をはじめ、日本を代表する演出家の舞台に若くして次々と抜擢され強い存在感を放ち続ける彼女は、幼い頃からお芝居が大好きだったと言います。舞台を心から愛するひとが見つめる、歌舞伎の魅力に迫ります。

1. 芝居は細部に宿る!『十二夜』は宝探しのような芝居
2. 新橋演舞場の『ほっとする感じ』が好き
3. 上方舞が教えてくれる、日本文化の深み
4. 自分自身でいる、『そこに在る』生き方をしたい

富樫佳織の感客道

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