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新橋演舞場六月新派公演 記者発表会

新橋演舞場六月新派公演 記者発表会

 平成20年6月の新橋演舞場では「新派百二十年記念 六月新派公演」と銘打ち、昼の部では泉鏡花・作『婦系図』(おんなけいず)を、夜の部は三島由紀夫・作『鹿鳴館』(ろくめいかん)を上演いたします。

 明治時代、文明開化の動きが押し寄せる中、従来の歌舞伎を「旧派」としたのに対して、「新派」と呼ばれるあらたな演劇の波がおこりました。男性の俳優に加えて女優が舞台の上に登場して、人々の目を驚かせるばかりでなく、演目も当時の人情・風俗に取材したものが多く、尾崎紅葉・泉鏡花・徳富蘆花らの作品を始め、翻案ものも上演されました。これら名作の数々の上演を続ける新派は、明治・大正・昭和の古き良き日本の香り・美しさを現代に伝えています。

 平成20年は新派120年という記念の年に当たり、特別参加として、『婦系図』に片岡仁左衛門を、『鹿鳴館』に市川團十郎と、歌舞伎界から豪華な顔ぶれを迎え、さらに『鹿鳴館』には西郷輝彦が出演します。水谷八重子、波乃久里子はじめ新派の俳優が一同に会する充実の舞台。上演を前に記者会見が行われました。

水谷八重子―――

水谷八重子

 120年の間にどれだけの人がこの新派に関わってきたか、それを思いますと、鳥肌が立つような、ずしっと重いものが落ちてくるような、そんな思いがいたします。そしてこの間に、先輩方が素晴しい財産を我々に残して下さいました。現代劇としての『婦系図』、明治というスケールの大きな時代を描いた『鹿鳴館』。この2つの名作を並んで上演することに、足が震えるような、不安に押しつぶされるような、そんな思いがしています。

 『鹿鳴館』では影山悠敏影爵に市川團十郎さん、恋人役の清原永之輔に西郷輝彦さん。そして『婦系図』の早瀬主税に片岡仁左衛門さん、こんなに素晴しい方々がご出演くださいます。120年が1つの区切りとなるのではなく、これからのスタートになるようにがんばるつもりです。一人でも多くの方に観ていただきたいと思っています。

波乃久里子―――

波乃久里子

 この公演が新しい新派の誕生だと思っております。

 『婦系図』では、先代の八重子先生の舞台を思いながら、仁左衛門さんの主税に胸を借りて、心から愛し愛されるすばらしい夫婦を一緒につくっていきたいと思っています。

 そして今回、團十郎さん、西郷さんにもご出演いただきます。私たちにとってのホームグラウンドである新橋演舞場での舞台を、皆様にぜひ楽しんでいただきたいと思っています。

市川團十郎―――

市川團十郎

 新派が120年をむかえられたこと、身内のことのように嬉しく思っております。

 歌舞伎は江戸時代から延々と続く日本人の感性にあった演劇です。明治になって、西洋の思想を取り入れた演劇改良運動というものが起こり、その延長線上にあるのが新派だと思っています。新派は下座音楽や様々な歌舞伎の演出方法を取り入れていて、今では非常に近い兄弟のような演劇だと感じています。

 『鹿鳴館』は三島先生の何とも言えない優雅な文章、格調のあるセリフがたくさんあるお芝居です。一生懸命に覚えて、勤めたいと思っています。

片岡仁左衛門―――

片岡仁左衛門

 120年という大切な記念公演にお招きいただき、身の引き締まる思いです。

 新派とは、歌舞伎の旧派に対しての名称ですが、今はその新派も古典になってきています。そういう点でも歌舞伎と共通するものが多くございます。

 私の中では、新派を演じる、現代劇を演じるという分け方はせずに、常に“歌舞伎”の延長としてとらえています。“本物のお芝居”といわれる新派を、一生懸命に勤めたいと思っています。

西郷輝彦―――

西郷輝彦

 八重子さん、久里子さんとは以前にも共演させていただいておりますが、新派に出演させていただくのは初めてのことです。

 そして、120年という記念すべき公演にお呼び頂き、本当に嬉しく思っています。

 美しく格調高い三島先生の作品を汚さないよう、清原永之輔を精一杯勤めさせていただき、この記念公演の一翼を少しでも担えればと思っております。

 新派をより深く味わっていただけるよう、今回の公演では歌舞伎でおなじみのイヤホンガイドが導入されます。

 新派の本拠地である新橋演舞場では久々の両作品の上演に、新派を代表する面々がそろい、さらに豪華特別配役陣を迎えてますます盛り上がる注目の「新派百二十年記念 六月新派公演」ぜひお楽しみに。

2008年05月12日

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