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富十郎が語る「矢車会」(1)

富十郎が語る「矢車会」(1)

 5月27日(水)歌舞伎座にて「五代目中村富十郎傘寿記念 第九回矢車会」が上演されます。昼の部は『寿三番叟』『雪傾城』『勧進帳』、夜の部は『寿競べ』『お祭り』そして中村富十郎、鷹之資親子での『連獅子』など見逃せない演目が並ぶ一日限りの特別公演です。歌舞伎美人では、公演の見どころや思い出などを、"富十郎が語る「矢車会」"として2回に分けてお伝えいたします。

中村富十郎
 この度、「第九回矢車会」を歌舞伎座で上演できます事、大変嬉しく感慨深く思っております。

 「矢車会」は父・四代目中村富十郎が大阪で二度行った自主公演「矢車座」を引き継ぎ、伝統芸能の追求のため、復活・新作を含め意欲的に作品に取り組む場として、先輩・後輩の歌舞伎俳優と共に、芝居・歌舞伎舞踊を上演する会でございます。

 第一回公演は昭和53年6月歌舞伎座での上演でした。六代目菊五郎様の長女で十七代目中村勘三郎様の奥様でいらっしゃる久枝様が、熱心に「矢車会」の復活を勧めてくださり、故・永山松竹会長にも上演を頼んで下いました。そして中村歌右衛門さんにも出ていただきなさいということで、私からお願いに伺って・・・とにかく、ものすごくハッパをかけていただきました(笑)

 実は、第一回公演の十日ほど前、「矢車会」の事をあれこれと考えて昭和通りを歩いていたら、足を滑らせてしまって病院に担ぎ込まれた事がありました。その時も久枝様が大至急人をよこしてくださって・・・本当に色々な事があって迎えた第一回の公演でしたがお陰様で大盛況でございました。これもひとえに永山会長や久枝様が皆さんにお声をかけてくださったからと今でも大変ありがたく思っています。

 今回の公演への出演は、もちろん全部僕が頼みました(笑)。芝翫さんをはじめ、吉右衛門さん、段四郎さん・・・お声をお掛けしたら皆さん「喜んで出演させていただきます。」とその場で二つ返事を下さって、本当に嬉しいことです。

 鷹之資が生まれた時、今の勘三郎さんから「大ちゃん(鷹之資)が大きくなったら、兄さん一緒に連獅子をやってください。そしてその時はぜひ僕もご一緒させてください。」と言われていて、それで今回お声をかけたら、その場で「どんなことがあっても出ます!」って。そして橋之助さんに電話をかけて下さり、すぐに橋之助さんから「今聞きました、是非お願いします!」とお返事をいただきました。後輩の俳優のたちがそのように慕ってくれる事も本当に嬉しいことです。

 そして、演奏家の方々。長唄の芳村伊十七さん、清元延寿太夫さん、箏曲の山勢松韻さん、笛方の藤舎名生さん、鳴物の田中傳左衛門さん、そして、鷹之資の鳴物の先生でもいらっしゃる望月長左久さん、皆さんも二つ返事で出演をご快諾くださいました。私も傘寿ということで、皆様お祝いの意味も込めて出演してくださるのでしょうけれど、やっぱり嬉しいことです。

---富十郎さんの長男・中村鷹之資君、長女・渡邊愛子ちゃんに「矢車会」についてうかがいました。

中村鷹之資
 『勧進帳』と『連獅子』どちらも初めてです。今、『勧進帳』はセリフの練習、『連獅子』は藤間宗家のところで踊りのお稽古をしています。オウ(父、富十郎のこと)と僕が一緒に出る初めての「矢車会」、とても大切な舞台なので"頑張るぞ"という気持ちでいっぱいです。


渡邊愛子
 歌舞伎座に来ると、3階のカレーおじさん(カレーコーナー)のところに行ったり、2階のおせんべい売場に行ったり、歌舞伎座にはお友達がたくさんいて大好きです。『雪傾城』で禿を一生懸命勤めます。ぜひ観に来てください。


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2009年03月24日

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