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菊五郎「公文協中央コース松竹大歌舞伎」への想い

菊五郎「公文協中央コース松竹大歌舞伎」への想い

 全国公立文化施設協会主催「松竹大歌舞伎」中央コースでは、『廓三番叟』『一條大蔵譚』『棒しばり』が上演されます。
 公演に先立ち、『一條大蔵譚』で一條大蔵長成を勤める、尾上菊五郎が公演への想いを語りました。

 平成11年に公文協中央コースで『一條大蔵譚』を勤めさせて頂きましたが巡業ではそれ以来になります。一條大蔵長成は、いくら作り阿呆になったとしても、公家としての品がなくてはいけません。「包み込むような言い方をするんだよ」と、以前又五郎のおじさんに教えていただいた事があります。絶大な権力を持っている平家にはまだ敵わないという思いもある少し皮肉な人でもありますが、そこはあまり見せずに、"侍の部分""公家の部分"、そして"作り阿呆"にがらっと変わる、その3つの変わり目をくっきりと出して演じわけたいと思っています。

 『棒しばり』は、松緑さんと倅(菊之助)が相談をして、太郎冠者と次郎冠者を交互でやりたいと話がありましたので交互出演にしています。また、『廓三番叟』では、時蔵さんと2人のご子息(梅枝・萬太郎)に賑やかな踊りを勤めていただきます。若い方々にはこういう機会に冒険をしてもらって、どんどん勉強をしてもらいたいと思っています。

 今回は康楽館にも伺います。幕を一枚挟んで裏が楽屋ですから、大声を出すと舞台に聞こえてしまうので、皆、楽屋では静かにしています(笑)昔の芝居小屋はこうだったのでしょうね。若い頃の思い出ですが、巡業先で、まだ男寅だった左團次さんと丑之助だった私がお弟子さんに間違われて布団部屋に放り込まれてしまったことがあったんです。後から着いた一行が、先に着いているはずの若旦那たちがいないと大騒ぎになったそうなんですが、そうとは知らない私たちは2人して寝てしまって(笑)巡業ではいろいろな事がありました。

 今回の公演は三演目とも明るく賑やかなお芝居です。わかりやすく皆様に喜んでいただけると思っております。一所懸命演じさせていただきたいと思っております

菊五郎「公文協中央コース松竹大歌舞伎」への想い

2010年06月21日

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