染五郎がラスベガスに「お練り」と「鏡開き」でお目見得

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 5月4日(月)[日本時間5日(火・祝)5:00]、アメリカ ラスベガスの「ベラージオ」で、市川染五郎が、8月に行われる「ベラージオの噴水」における、歌舞伎『鯉つかみ』をテーマとした公演の製作発表に臨み、その後、現地の関係者とともにベラージオの噴水の周りで、「お練り」と「鏡開き」を行いました。

染五郎がラスベガスに「お練り」と「鏡開き」でお目見得

 この催しは、2015年8月ならびに翌2016年5月にラスベガスで、松竹がMGMリゾーツ・インターナショナル社の協力を得て開催する「Japan KABUKI Festival in Las Vegas 2015-2016」の劈頭を飾る公演です。

8月と来年5月にラスベガスで
 8月14日(金)~16日(日)に行われるのは、「KABUKI Spectacle -Koi Tsukami “Fight with a Carp”」と題された15分ほどの公演で、夜間に(開始時間未定)計5ステージが予定されています。

 この8月の公演では、巨大噴水の中に特設舞台を設けて、染五郎が『鯉つかみ』を主題とした歌舞伎を見せます。中村米吉が共演。クライマックスの鯉の精との格闘の場面では、ベラージオの噴水と新しく作曲された日本の演奏家による音楽、日本のトップクリエイター集団「チームラボ」による視覚効果を組み合わせ、今までにない新しいエンタテインメントを目指すというものです。

染五郎がラスベガスに「お練り」と「鏡開き」でお目見得
染五郎がラスベガスに「お練り」と「鏡開き」でお目見得

  歌舞伎がラスベガスで上演されるのは初めてとなり、無料でご覧いただけるショーとなります。そして、2016年5月には、劇場での歌舞伎公演を含め、各種イベントが行われる予定となっています。

日本の、歌舞伎の“底力”をお見せしたい
 製作発表に出席した染五郎は、公演にかける思いと意気込みを以下のように語り、歌舞伎のラスベガス初上演のご挨拶として、MGMリゾーツ・インターナショナルCEO、ジェームス・ムーレン氏に、4月の歌舞伎座で染五郎が主演した『石橋』の押隈を贈呈しました。

 私にとっては、イギリス ロンドンほか3都市を回ったジャパンフェスティバル(1991年9~10月)以来の、歌舞伎の海外公演となります。そのときはシェイクスピアのハムレットを歌舞伎化した、『葉武列土倭錦絵』をご覧いただきました。今回も、歌舞伎が初めて上陸するラスベガスでの公演にとても興奮しています。

 歌舞伎には400年以上の歴史があり、私の家も歌舞伎役者の家としては四代続いている家です。その代々続いている歴史のある歌舞伎、そして歌舞伎役者の家のDNA、積み重ねられてきたものを土台といたしまして、新しい歌舞伎が現在日本でも誕生しておりますし、これからも誕生していきますが、これもその一つになればいいと思っています。

染五郎がラスベガスに「お練り」と「鏡開き」でお目見得

 今回、自分の中でテーマだと思っているのは、ひと言で表すと日本にある「底力」。日本の持っている歴史を踏まえ、それを力として、現代に生きるものを伝える。その日本の底力、歌舞伎の底力をお見せすることを目標にしています。そして、皆様に楽しんでいただけることを目標に、また自分自身もそれ以上に楽しんでいきたいと思っております。

 

染五郎がラスベガスに「お練り」と「鏡開き」でお目見得
染五郎がラスベガスに「お練り」と「鏡開き」でお目見得

お練りと鏡開きで現地にご挨拶
会見後には現地関係者約50名と一緒に、日本から参加した3人の鳶頭による木遣唄の先導で、ラスベガスのメインストリート、ストリップ沿いでお練りを行いました。紋付の正装をした歌舞伎スターの登場に、沿道の観光客の皆さんはびっくりされながら、盛んに写真におさめていらっしゃいました。

 さらに、日本酒「獺祭」の4斗樽が2つ用意されたベラージオの噴水前の特設舞台において、染五郎のラスベガス初お目見得を記念し、地元の関係者とともに鏡開きが行われました。映画『オーシャンズ11』(2001)でも有名なこの巨大噴水では、ウエディングイベントやCM撮影なども行われていますが、俳優が演技を見せるこのような本格的な公演を行うのは初めてとあって、現地でも大きな話題となりました。

染五郎がラスベガスに「お練り」と「鏡開き」でお目見得

2015/05/07